念願の「寿司赤酢」北新地店でディナー【わんまいる】

2021年11月30日(火) コロナ禍にも関わらず店舗数を拡大している東京銀座本店高級寿司「赤酢」。ディナーもランチも1コースのみで完全予約制。店の大将自らが目利きした魚を熟練の技で提供。酒粕から作られる「赤酢」は、むかし米酢より安いうえにまろやかでうま味とコクがあって、江戸時代に作られ当時流行っていた屋台の寿司屋で赤シャリとして使用され、江戸前寿司と呼ばれ全国に広がって行ったと聞きます。時代と共に万能に使用出来き量産出来る穀物酢が製造されるようになると熟成期間が長く日本酒製造がビールの発売により激減して酒粕が高くなり、用途が限られる赤酢の生産が激減、値段が上がり高級店でしか使われなくなったそうです。鰻のたれに使われていた赤酒も同様、高級鰻専門店でしか赤酒は使われなくなったのと同じだと思います。特に赤酢は醤油との相性が抜群で、まろやかな酸味は醤油の味を損ないません。そして昆布との相性も良く、昔は鮮魚ではなく昆布〆や刺身の漬けが寿司ネタの主流だったことからも、多くの江戸前寿司で使われていたそうです。そんな「赤酢」を屋号にした本格江戸前寿司「寿司 赤酢」。コロ ナで撤退する店が多い高級飲食街に積極的に出店され、ランチは予約殺到。夜はお酒が提供を中止されていたのでお酒が解禁になってからと思っていて念願の初食いに来ました。

店内に入ると大将がお櫃に炊きたてのシャリに赤酢を加え赤シャリを作っています。お酢の匂いで食慾が湧きます。ご飯は硬めですと一言、。7人席のカウンターだけ18時から一斉に寿司懐石コースがスタートします。

大将は元京都祇園のミシュラン星獲得寿司屋の店長から声を掛けられ寿司赤酢大阪北新地店の大将に。先付は細く切った「剣先いかの雲丹 卵黄醤油がけ」。良くかき混ぜて食べて下さいと言われるままに。。濃厚で甘くコリコリして後からねっとりした食感となり甘みが口の中に広がる剣先いか僕の大好物です。

食べ終わると大将が器に残った卵黄と雲丹の中に赤シャリを少し入れてくれる。掻き混ぜて食べて見て下さいと心遣いのサービス。

もうビールは勿体ない。。日本酒をメニューをみると以前三重県尾鷲市で歓迎会に出してくれた幻の地酒「作」人生に残る銘酒がある。

コレはと思い注文。珠洲の升に注いで珠洲のおちょこで飲む。ふくよかな飲み口で「作」ならではの味わい。そこに大将の右腕と紹介された通称「しゃぶ仙人」が登場し、北海道産のキンキの刺身と鱈の白子を目の前の鍋でしゃぶしゃぶして味醂が効いたパンチのある三杯酢に浸けて提供。至れり尽くせりだ。白身ながら脂の乗ったキンキ旨い!立派な白子も旨くて全く臭みなし。いきなりの高級魚介類の珍味にびっくり仰天。想像していたこれまでの高級寿司店と全く違う創作メニューだ。

3品目は赤酢に最も合うと言われる「大間まぐろの握り」2週間寝かした180kgの鮪で、とろける口当たり。続いて「大間のまぐろ赤身漬け 地辛子乗せ」、続いて大間の迎い「北海道戸井産のまぐろ大トロ握り」。聞いてはいたものの鮪に醤油をたっぷり塗った赤シャリは本当に旨い。江戸時代から続く本物の江戸前寿司を初体験しました。更に江戸前寿司の代表格「こはだの海老おぼろ乗せ握り」。

ここで箸休めの「兵庫県浜坂漁港のセコガニのミニ茶碗蒸し」。ずわいがにより毛蟹までは行かないがしっかりした身が特徴。

そして高騰している北海道産ミョウバンに浸けて無い無添加雲丹を使った「雲丹赤シャリ握り」と「熟成雲丹赤シャリ握り」和牛と同じで味わい深い去勢肉は男性、上品な雌肉は女性に好まれるように、無添加のあっさりした雲丹は女性向けで、味わいある雲丹は男性好みだ。

10品目これまた高騰しているイラク、川に上る寸前の鮭のいくらは皮が薄くて美味しい。醤油漬けしサッと湯煎して冷蔵庫で寝かしねっとりとさせて赤シャリで握るとろっとした食感。。硬めの赤シャリに合う!11品目の鰻の白焼きは、こんなに皮がパリッと香ばしく焼かれた白焼きは初体験。鰻嫌いの人に是非食べて欲しい。

12品目三重県答志島の鰆の藁焼きを特製ポン酢で燻製のような香りがします。同じ藁焼きでも大違い。

13品目、見た事が無いぐらい大きく肉厚の立派な鮑が贅沢にも大きくカットされ、何やらフレンチソースに平打ちパスタが添えられている。バターは使って無く鮑の肝と日本酒と生クリームだけで作ったソースだとの事。この創作和ソースは感動。

食べ終わるとパスタお替りと赤シャリもリゾットとして提供され、いやー凄いサービスとパフォーマンスに頭が下がる。

口直しの柚子風味のべったら漬けに、17品目青森県産〆鯖の磯部巻き、18品目大きなカワハギの肝乗せ握り、

19品目車エビ、

20品目味噌汁、21品目鰻蒲焼握り22品目〆に特製赤シャリネギトロ巻き、

シャリはお好みで少なくも多くもしてくれるサービス。23品目デザー トに自家製たまごプリンで終了。

お腹膨れたでしょうかと大将がたずねてくれ大満足。これ以上食べられない。。これまで食べた寿司懐石コースで最高のコスパを体験させて戴きました。工夫を凝らした熟練の技を一品毎に感じる日本各地の高級海の幸、コロナ前は1年半待ちの「赤酢寿司」北新地店でした。ご馳走様。

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