三重県尾鷲市  久しぶりに加藤市長へ表敬訪問して、マグロを使った商品開発へ。

三重県2日目は、伊勢市から高速で1時間30分、阪神タイガース 湯浅投手の出身である三重県尾鷲市に。


尾鷲市 水産農林部 芝山課長様のアテンドで創業100年の歴史を持つ、極上の天然マグロを追い求め、世界の海を駆け巡られている株式会社長久丸さんへお伺いしました。


ご対応いただいたのは、加工したまぐろや鰹を販売する株式会社長久丸水産の代表で、長久丸の大門社長の奥様である大門 利江子様です。非常に明るく元気で、お話していると関西のイメージを感じたので出身をお伺いすると、お父様が大阪出身とのことで納得!

自社では加工せず、商品は外部委託しているそうで、マグロのブロックからネギトロなど多数の商品を取り扱われています。母の日セットで展開している切れてるマグロとネギトロを試食させて頂きました。

カットして冷凍しているので、解凍したらすぐの食べられるので便利ですね。ほのかな酸味と甘みのバランスが最高で、脂っこくなくてあっさりとした味わいでした。



ネギトロも3種類のマグロを独自比率でブレンドしているそうで、口に入れた瞬間とろけるような旨味と甘みを感じました。


2社目に向かう前に、尾鷲市の加藤市長に表敬訪問させて頂きました。

7年前に訪問した時より、入り口がきれいになっていて、お聞きすると、耐震工事もあり、一部改修したとのこと。尾鷲の名産であるだけに杉の木を使ったデザインになっています。入り口にも湯浅選手の記事が展示されています。

加藤市長は、梅田阪急百貨店の常務取締役、阪急オアシスの社長を務め南港のATCの社長として経営再建を行い、生まれ故郷の尾鷲市の活性化に招かれ市長になられ、現在2期目で、今年6月に市長選があり3期目を目指すと精力的に活動されています。



午後からは、尾鷲市とご縁ができた2018年より取り扱いを続けている昭和5年創業で、マグロの卸売りを中心にしていた生業から市場のニーズにあわせて海産加工販売されいてる尾鷲金盛丸様へ今年店舗と工場を新築したとのことでお伺いさせていただきました。



旧店舗の向かいに新築され、旧店舗には張り紙がされています。


4代目の村瀬社長がご対応いただきました。尾鷲市は年々人口が減少しているので、従来の店売りでなく、通販を強化され、加工食品のOEM受託に注力されているとのこと。


工場は作業中とのことで中には入れませんでしたが、釜だけでなく、高性能を持ったドイツ製のスチームコンベクション等も導入され、HACCP(ハサップ)の認定も受けれるくらいの衛生管理をされています。
早速、まぐろを使ったカツや、メカジキやまぐろを使ったステーキを作ってもらうよう依頼しました。

時流を判断し、従来のことに縛られず、新しいことに前向きに取り組まれている姿に感銘を受けました。
尾鷲市 水産農林課 芝山課長 調整にアテンドありがとうございました!

これからもよろしくお願いします!

三重県伊勢市 アイゴ等植食性魚類の有効活用に向けた取り組みへ

みなさんアイゴという魚はご存じでしょうか?

温暖なエリアに生息し、海藻等を食べる植食性の魚で、海藻を食べるので磯臭さがあったり、ひれに毒があるので「低利用魚」や「未利用魚」と言われています。でも実はうまく加工すると鯛に負けない美味しさのある魚なんです。

実は、全国各地において地球温暖化等による海水温の上昇で、今までいなかったエリアにもアイゴやブダイなどの植食性魚類が増えていて、今まで藻場と言わる海藻が豊富な場所が減少し、「磯焼け」となり大きな問題になっています。



藻場は、さまざまな生き物の生活を支えるだけでなく、海の生態系や環境バランスを保つために大きな役割を果たしています。三重県の鳥羽市以南の沿岸では、ここ10年で藻場が80%も減少しています。
素潜りして貝類や海藻を採る「海女・海士」が有名ですが、藻場の減少で、あわび等の漁獲が減り、又、アイゴはひれに毒を持つので漁にも影響が出ています。
そこで、三重県では、アイゴ等植食性魚類の有効活用に向けた取り組みが行われています。弊社も少しでもお役に立てればと思い、今回三重県伊勢市へ向かいました。大阪難波から特急で1時間30分。伊勢中川駅に到着。



ここから三重県 農林水産部 フードイノベーション課の皆様によるアテンドいただき、地元業者様を訪問します。
1社目は、竹炭を混ぜた餌で「お炭つき鯛」というブランドで鯛を養殖されている南勢水産様へ。
南勢水産が南伊勢町とプロジェクトを組み、旧小学校の跡地に加工場を作り、アイゴの1次加工を行っています。小学校の跡地だけあって給食場には厨房機器がそろってます。


アイゴは皮のあたりが植食性魚類独特の臭みがあるので、皮をはがす加工も進めているそうです。


2社目は、三重県志摩市で昭和47年に創業され、地元漁師を助けたいとの思いで、地元の魚を使った加工を行われている有限会社伊勢志摩冷凍さんにお伺いしました。


4代目の代表取締役 石川様と安乗工場 工場長 中村様にご対応いただきました。大手コビニや大手菓子メーカーからの委託を受けているので、衛生管理はばっちり。



こだわりは、地元で揚がる水産物を機械を使わず、全て手さばきで行っているそうです。刺身までのスライスや、パン粉付けまで行っていて、冷却冷凍機器は、CASをメインで使用し、3Dブラストも活用されているとのこと。スチコンはないが、大鍋(100L)と回転窯に、レトルト釜があり、煮込み系は可能。志摩市には干物屋がないことと、付加価値をつけるため電磁波 氷温熟成させた熟成魚も作っているそうです。魚種は、天然ブリ(冬)から、鯛、さわら、すずき、カツオ、鯖、あじは最近増えているらしい。



3社目は、三重県鳥羽市で、昭和37年から牡蠣の養殖をされている有限会社丸善水産様へ訪問させていただきました。


2代目社長の中村修一様と息子さんで取締役工場長の中村善紀様にご対応いただきました。写真左が中村工場長で右が中村社長。

中村工場長が工場内を案内。
こちらは、牡蠣の加工がメインで、シンガポールはじめ海外にも輸出されています。

剥き身牡蠣を傷つけないよう洗浄する機械。

洗浄された下記を一粒づつトレーに入れて凍結させます。

カキフライのパン粉付け機もあり、

冷凍は3Dフリーザーを導入されています。

他にもアルコール凍結機も導入していました。

こちらでは、高機能が付いたイタリア製のスチームコンベクションを使われています。
低温調理や添加物無添加の商品製造も可能で、燻製調理もできるとのことなので、鯛やアイゴの燻製を試作いただくことになりました。

本社の裏手にある船上では、牡蠣食べ放題が楽しめるそうです。食べたかったなー。

本日訪問した3社で連携することで、地元活性化にもつながる取り組みができそうでこれから楽しみです!
三重県農林水産部フードイノベーション課の皆様アテンドありがとうございました。

高知県南西部に位置する宿毛市へ初めての訪問【高知県】宿毛編 2日目

2日目は、土佐清水市へ。
土佐清水市三崎で、水産物、農産物の加工販売をされている土佐清水食品株式会社さんへお伺いしました。

現場では、代表取締役 平林様はじめ、常務取締役 有田様、取締役西山様、執行役員 横山様、食品営業部長 上原様にお出迎えいただきご挨拶。土佐清水市や地元金融機関等の出資で食品販売加工業を手掛ける第三セクターとして立上げられ、食品加工販売から現在はペットフードの加工までされています。

さっそく取り扱い商品の試作をさせていただきました。こちらは高知県で水揚げされた真さばを漬けにしたさばの漁師漬け。



生臭みもなくご飯にのせて食べたくなります。



地元では”めじか”とよばれる宗田かつおをつかった漬け。宗田かつおには2種類あってマルソウダとヒラソウダの2種類あるとのこと。魚の漬けが人気あるので、さばやかつおもシリーズ化したかったのでありがたい!


姫かつおの角煮。タレがよく染み込んでいてご飯のお供に最適。



商談後、横山様と上原様にアテンドいただき工場見学させていただきました。キチンとした衛生管理をされています。



こちらの工場で魚を一から加工して最終加工まで全て行っています。



すり身をつくるミキサーがあり、石うすまであり、用途によって使い分けています。ぜひシイラをつかったフィッシュカツを扱ってみたい。

 

こちらでは、ドレッシングも作っていて、宗田節の旨味が詰まったドレッシングで、先日マツコ・デラックスの番組で紹介されて注文が殺到して生産が追いついていないそうです。マツコおそるべし!



隣では、すり身のコロッケを作っていました。



急速冷凍庫



アルコール冷凍機も完備。



包装機も数種類あり、商品やロットによって使い分けています。



1次加工からされているので、加工商品も含め、宗田かつおは1次加工したものを提供してもらい、めじかカレーなんかも作ってみたいです。



2件目は、高知市内まで戻ってきて、精肉の加工をメインでされている有限会社森田フーズ様にお伺いしました。代表取締役社長 森田様と専務の小島様にご対応いただきました。



四万十鶏、四万十豚、土佐あかうし等を原料に肉だんごやハンバーグの加工をしていて、要望に応じてオリジナル製造が可能とのことで、ロットも都度対応いただけるとのことで、ちょうどつくねを探していたので、早速見積をもらうことにしました。又、前日に訪問したヤマニファームさんのよさこい尾鶏もこちらと連携すれば肉だんごやハンバーグが作れる!

小島専務に工場内をご案内いただきました。練り物が得意なだけあって、厨房機器は充実しています。



やはり現地に来ると、商談会や電話では出てこない内容がたくさん出てきます。今回もたくさんの食材と出会ったので早速商品化に向けて進めていきたいと思います。




高知県南西部に位置する宿毛市へ初めての訪問【高知県】宿毛編 1日目

今回は、高知県宿毛市へ1泊2日で商品開発の旅に出かけてきました。

高知県は何度もありますが、宿毛市に訪問するのは、初めてです。

伊丹空港から高知龍馬空港は約45分で、離陸したと思ったらあっという間に
着陸態勢に。。早いですね。

高知龍馬空港からは、今回、高知県大阪事務所の橋詰課長と大﨑主査が車でアテンド頂きました。



四国中央まで高速で、そこからは国道を走り、2時間30分で宿毛市に到着。まず初めに訪問したのは、宿毛で高知特産の生姜を混ぜた餌を与えて養殖されている「生姜真鯛」をはじめ
地元の魚介類を使った水産加工をされている株式会社Nsファクトリーさん。
商談には常務執行役員COOの武内様にご対応いただきました。



母体は、電気・空調設備工事を取り扱う会社で、飲食業も経営。生姜真鯛は武内様の弟さんが作られているそうです。


早速試食をご用意いただいたのが、生姜真鯛の西京焼きと、ぶりの生姜漬け。味がしっかりしみ込んで美味しいです。


こちらは、かつおのトロと言われるハラボ(ハランボ)の一夜干し。かつお1本からほんのわずかしか取れない希少部位だそうで脂があってめちゃうまです。かつおを知り尽くしている高知県ならではの食材です。さっそく弊社でも何かメニューの食材に使えないか検討したいと思います。

次は、宿毛漁港が目の前にあり、仲卸から一次加工まで手掛けている与力水産株式会社さんへ訪問。専務取締役 有田様と鮮魚部部長の長岡様がご対応頂きました。

午前中は、さまざまな魚種をお客様のご要望に応じて1次加工され、午後からは全国へ発送する手続きをされています。



高知県では、生息している魚種は約1500種いると言われ、特に宿毛市周辺の海域はサンゴ礁や藻場が多くて成育環境が整っているので1000種類以上の魚種が生息しているそうです。

 

訪問した日は、天候が悪く、水揚げがほとんどないとのことでしたが、夕方のセリがあるとのことでしたので見学させていただきました。見たことのない魚ばかりです。


1日目最後にお伺いしたのは、宿毛市から約30分で、そのうちの15分くらいは、くねくねの細い山道を登り標高300mの山頂にある宿毛市と土佐清水市の間に位置する大月町で養鶏業をされている株式会社ヤマニファーム様

井上社長と奥様にご対応いただきました。



こちらでは、飼料や水にこだわり、コンピューターによる徹底した飼育管理をされています。



SDGsの取り組みも率先してされていて、鶏から排出された鶏糞を発酵させて、それを自社の農地を利用してレモン栽培をしているので発酵鶏糞を利用しているそうです。栽培にレモンを選んだのも鶏肉との相性が良く、気候や土地的にもレモン栽培に適しているからだそうです。



年間150万羽もの取り扱いで、全国的にも1位2位の取り扱い量だそうなのですが、井上社長曰く、受注関連がアナログすぎて手間と労力がかかっていることや、「よさこい尾鶏」というブランド名があるが、知名度がなく、ブランド力を上げたいとご相談いただきました。



非常にまじめなご夫婦ですので、少しでもお役に立てればとアドバイスさせて頂きました。わんまいるの商品にも今後、よさこい尾鶏を食材として使っていければと思います。

あっという間に日が沈み、一日目の訪問を終えました。

コロナ禍の影響で4年ぶりに宮城へ海の幸を求めて【宮城県】気仙沼~登米編

宮城出張 2日目は、石巻から車で1時間ほど北上し気仙沼へ。魚の餌をつくる会社である三陸飼料㈱さんが、かねき食品工業として食品加工を手掛けられています。

現地では三浦様にご対応いただきました。かねき食品工業さんでは、現在、健幸ディナーセットの副菜のひとつ油麩を入れたひじき煮や、切り干し大根を作っていただいています。
早速工場を見学させて頂きました。
はじめて見たラショナルの厨房機器で、煮物・炒め物・揚げ物が作れる万能機器で飲食店等も使う機器とのこと。

その他に、冷凍そうざいを作る上で必要な、真空機や金属探知機等ももちろん設置されています。

冷凍設備は、液体(アルコール)冷凍機を使用されています。



かねき様では、現在もずくと柳だこの酢の物なども依頼しています。これからもよろしく御願いします。
今回最後に訪問したのは、登米市にある明治42年(1909年)創業で、宮城県特産品の「仙台麩」(あぶら麩)を製造されている株式会社山形屋商店さんです。



山形社長と笠原所長にご対応いただきました。



油麩の歴史や状況を山形社長よりお教えていただきました。



お麩は鎌倉室町時代に中国から伝わったと言われ、安土桃山時代に千利休が生麩を焼いた「ふのやき」を茶会の菓子として用いられ、焼麩が始まったと言われています。江戸時代から庶民に広がり、現在も受け継がれているものに、京都の京小町麩、石川県の加賀麩、山形県の庄内麩、新潟県の車麩などがあり、油で揚げた宮城県登米地方の油麩もその一つとして知られています。近年では、油麩を使った油麩丼がご当地B級グルメとして人気となり、登米市内に11店舗で油麩丼が提供されているそうです。

今回もたくさんの食材に出会え、又、ご当地ならではのお話が聞けて充実した出張となりました。

地元の食材を地元で加工することで、地元の活性化につながると考えています。

どんどん商品化に向けて取り組んでいきたいと思います!