野菜は1日350g!その根拠は?|厚生労働省とWHOの目標をわかりやすく解説

野菜350gが小鉢5皿分に相当することと、平均256gとの差を示した図

「サラダも頼もうかな」と迷って、結局おにぎりだけで済ませた――。外食やコンビニが続くと、なんとなく野菜が足りていない気がしますよね。その感覚は、じつは正しいことが多いのです。日本人の多くは、目標とされる野菜の量に届いていません。

では、野菜は1日どれくらいを目安にすればよいのでしょうか。結論から言うと、厚生労働省は1日350g以上、WHO(世界保健機関)は野菜と果物をあわせて400g以上としています。

野菜350gが小鉢5皿分に相当することと、平均256gとの差を示した図

まず結論:野菜の目標量

機関1日の目安数え方
厚生労働省野菜350g以上(+果物200g)野菜と果物は別々に数える
WHO(世界保健機関)野菜+果物で400g以上野菜と果物を合わせて数える

数字が違って見えますが、数え方が違うだけです。厚労省は野菜と果物を分けて示し、WHOは合わせて示しています。厚労省の目安(野菜350g+果物200g)は、合わせるとWHOの400gを上回る量になります。

350gってどのくらい? お皿でイメージしてみる

「350g」と言われてもピンとこないので、お皿で考えてみましょう。ほうれん草のおひたしやきんぴらのような小鉢1皿が、だいたい野菜70g。この小鉢が5皿分で、ちょうど350gです。

  • 小鉢(おひたし・きんぴら・煮物など)1皿 … 約70g
  • 野菜炒めなど大皿の野菜料理 … 1品で約140g(小鉢2皿分)

生のままだとかなりの量に見えますが、加熱するとカサが減って、ぐっと食べやすくなります。味噌汁やスープに野菜を入れるのも、無理なく量を増やすコツです。

厚生労働省の「350g」の根拠

この数字は、厚生労働省の健康づくり計画「健康日本21(第三次)」で示されているものです。カリウム・ビタミンC・食物繊維などをしっかりとるために必要な量として、国民の栄養調査データをもとに算出され、その結果が「1日350g以上」でした。

350gの内訳の目安は、緑黄色野菜120g+淡色野菜230g。緑黄色野菜は、ほうれん草・にんじん・かぼちゃ・トマトなど、色の濃い野菜です。あわせて、果物は1日200gが目標とされています。

WHO(世界保健機関)の「400g」

WHOは、健康的な食事のひとつとして、野菜と果物をあわせて1日400g以上(およそ5皿分)をすすめています。生活習慣病(NCDs)の予防を目的とした、世界共通の目安です。

なお、WHOではじゃがいもなどのでんぷん質のいも類は、この400gには含めていません。日本でも、いも類は野菜とは別に数えるのが一般的です。フライドポテトを「野菜のうち」と考えないほうがよい、ということですね。

日本人は実際どれくらい食べている?

令和5年(2023年)の国民健康・栄養調査によると、20歳以上の野菜摂取量の平均は1日256.0g。目標の350gには、あと約90g(小鉢1〜1.5皿分)足りていません。しかも、この摂取量は近年やや減る傾向にあります。

裏を返せば、「1日のどこかで、あと一皿」を意識するだけで、多くの人が目標に近づけるということです。

なぜ野菜をしっかりとるとよいとされるの?

野菜には、食物繊維やカリウム、ビタミンC、抗酸化作用が期待されるビタミンなどが多く含まれます。厚生労働省やWHOは、野菜(と果物)を十分にとることが、高血圧や循環器の病気などの生活習慣病の予防につながると報告しています。

ただし、これらは「食べれば必ず病気を防げる」というものではなく、あくまで健康づくりの一般的な目安です。持病がある方は、主治医や管理栄養士に相談しながら進めてください。

今日からできる、「あと一皿」のアイデア

いきなり350gを目指すより、いつもの食事に一皿足すところから始めるのが続けるコツです。

  • 味噌汁・スープを具だくさんにする(加熱でカサが減り、たくさん食べられる)
  • 朝にミニトマトやカット野菜をプラス
  • 冷凍野菜・カット野菜を常備しておく(忙しい日の強い味方)
  • 麺類や丼ものに、ゆで野菜やほうれん草をひとつかみ
  • 果物は朝食や間食に。ジュースより、できれば実物で(食物繊維がとれる)

毎日の献立づくりの参考に、当ブログの献立紹介もどうぞ。

あわせて読みたい:WHOがすすめる健康的な食事5つのポイント/食物繊維は1日どれくらい?/食と栄養 厚生労働省とWHOの公表情報まとめ

よくある質問

Q. 野菜は1日どれくらい食べればいい?

厚生労働省は野菜350g以上(+果物200g)、WHOは野菜と果物をあわせて400g以上を目安としています。

Q. 350gって多くない?

加熱するとカサが減るので、見た目ほど大変ではありません。小鉢5皿分が目安で、まずは「あと一皿」から始めるのがおすすめです。

Q. 野菜ジュースでもいい?

不足を補う助けにはなりますが、食物繊維が減っていたり糖分が加えられている製品もあります。できれば実物の野菜を中心にしましょう。

Q. 冷凍やカット野菜でも栄養はとれる?

問題なくとれます。忙しい日はむしろ活用しましょう。ただし、味つきや加糖のものは食塩・砂糖のとりすぎに注意します。

Q. じゃがいもは野菜に数えていい?

WHOはでんぷん質のいも類を野菜に含めていません。日本でもいも類は別に数えるのが一般的です。

出典(公表年つき)

  • 厚生労働省「健康日本21(第三次)」(2024年度開始)野菜350g以上・果物200g
  • 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査」(野菜摂取量の平均256.0g)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット(野菜と健康づくり)
  • WHO「Healthy diet(健康的な食事)ファクトシート」(野菜・果物あわせて1日400g以上)

※記載内容は記事掲載時点の情報です(本記事の最終確認:2026年9月)。料理の分量は一般的な目安で、各機関の数値は改定される場合があります。最新は各公式ページでご確認ください。