幻の魚「にしん」100年ぶりに大漁 健幸ディナー献立に採用【わんまいる】

2022年8月28日(日)18時30分 子供の頃、そば屋さんのメニューに「にしん蕎麦」が有りましたがいつのまにかメニューから無くなりました。わんまいるでも15年程前までは年越しそばのトッピングとして北海道で作られている「ニシンの甘露煮」を12月限定で販売していましたが、原料不足で値段が高くなり販売中止。甘露煮はフィレ(三枚おろしの片身)を甘辛く煮詰めているので原形はわかりません。実は僕もにしんの本物を見たことがなかったです。明治時代に北海道で沢山獲れていて関東や関西で消費されてニシンが水揚げされる北海道の漁村では「にしん御殿」と呼ばれる漁師宅があったそうですが、昭和に入り次第に水揚げが減り獲れなくなって行き、いつの間にか「幻の魚」になってしまいました。僕もかつてにしん漁で栄えた北海道の寿都町(すっつちょう)へ訪問した事がありますが、旅館は1軒、食事の後に行く飲み屋もカラオケも全滅、タクシーも無くなり早く寝た事があります。ところが5年ほど前からにしんが獲れだし年々増えて今年は100年ぶりの大漁だと聞いて、早速仲買の水産会社から取り寄せてもらうと丸々と太り脂が乗って美味しそうな「にしん」です。


開きにして一夜干しにして焼いて食べると真ほっけと秋刀魚を足して割ったような味覚で美味しい。コレは是非お客様にも食べて欲しいとわんまいるの夕食のおかずセット「健幸ディナー」とトレータイプにも採用。北海道で春から夏にかけて獲れるので開きにして一夜干しして急速冷凍しておければ年間通じて食べられます。今回は宮城県閖上漁港で水産品の加工・食品製造業の海祥さんに焼いてもらい、急速冷凍真空パックしていただきました。僕は育ての親のおばあちゃんが食べさせてくれたように腹骨と血合いと皮も取り身だけを箸でほぐし、少し醤油を垂らして酒の肴としていただきます。



アミノ酸と不飽和脂肪酸が乗って実に美味しい。副菜は「石見ポークの挽肉を塗した南瓜のそぼろあんかけ」と「三陸産わかめと胡瓜と玉ねぎの酢の物」です。



 

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