大阪発祥のふぐ鍋「てっちり」を久々に堪能【わんまいる】

2021年10月15日(金)18時40分 緊急事態宣言が解除されましたので東京から来社戴いたお客様をお連れして大阪発祥のふぐ鍋「てっちり」をジム友が経営する尼崎市武庫之荘「なべっこ」に久々に食べに行きました。ふぐは縄文時代から食べられていたそうで、江戸時代ふぐの毒でたくさんの武家の方が亡くなった事からふぐ食禁止令が出され、武家の方達は食べる事が許されていなかったのですが、庶民の間では良く食べられ江戸時代の頃は庶民の味として親しまれていたそうです。ところがふぐ調理には資格が必要となり、調理できる人が限られた事から和食の料理人が高級料理屋でしかいない東京で高級な料理となってしまい、高級魚として取り扱われるようになりました。ところが関西ではふぐや穴子やハモなどまぁ昔で言う”ゲテモン”は鮮魚でもなく塩干でもない魚介類を主に扱う天下の台所大阪ミナミの黒門市場には、ふぐや穴子やハモや蟹を専門に扱う仲卸や水産会社があり、ふぐの調理免許を持つ職人も多く”つぼらや”はじめふぐ料理を提供する店が軒を連ねていました。そして食の呼び名を付けるのが得意と言うか好きと言うか大阪人はふぐの毒に当たると死ぬ事から「鉄砲鍋」と呼び「てっぽう」がなまって「てっちり」と呼ばれるようになったと黒門市場のふぐの老舗仲卸会社「深廣」さんから若い時に聞きました。

黒門市場周辺には酒問屋・お菓子問屋もあり、僕も週に一度は酒の引き取りに通い、酒問屋の常務に可愛がって貰い、冬場になると”てっちり”を良くご馳走してくれました。天然のトラフグは生後3年の約2kgが最も美味しいとされ、小さな小ふぐは二束三文でした。ふぐは淡泊な白身魚で白身魚の鍋の事を「魚チリ鍋」とも呼んでいて淡泊な白身魚に合う濃口醤油に酢橘と出汁で割った「三杯酢:ポン酢」が使われていました。尼崎の武庫之荘から西宮にかけてこじんまりとした手頃な値段で美味しい「ふぐ料理専門店」が存在していて、そんな中で僕が一番気にいっているのが武庫之荘にある「なべっこ」です。

都会の生簀と呼ばれる尼崎市地方卸売市場の水産会社「いけ万」さんが長崎県の壱岐や愛媛県の伊予で契約養殖をしている”いなつふぐ”と言うブランドで秘伝の餌で育てぷりっぷりで柔らかくて誰を連れて行っても美味しいと皆さん納得されます。オリジナルのピリ辛でまろやかでコクがあるポン酢も美味しく、薄いてっさでなく贅沢なぶつ切りが名物です。

コラーゲンたっぶりの分厚いボイルした白い皮と脂は他では味わった事は無い。また天日で干したふぐひれをマッチで火をつけて何度も熱燗にくぐらせた「ひれ酒」は最高に美味しく、「なべっこ」でしか飲む事は出来ません。

カリッと揚げられたふぐの腸の唐揚げも他では無く名物の一つです。

さばきたての活けふぐの唐揚げ凄く美味しく、焼き白子は美味さ が脳天に昇ります。ウー旨い。

白子のしゃぶしゃぶにアラの水炊き(ふぐ鍋)を食べて最後の〆の雑炊が格別に旨い。

昆布とふぐだしのこの上ないコンビで作る雑炊は全員無口になります。皆さん大満足のご様子、お疲れ様でした。

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