ののこめしって何??【鳥取県】

今回は、鳥取県米子市で鳥取の郷土料理「ののこめし」を製造するこめや産業さんにお伺いしてきました。

こめや産業さんとは、2020年に米子商工会議所様よりご紹介頂き、定番の「ののこめし」をはじめ米飯や煮炊き物が得意なので、鳥取県産の食材を使った「大山鶏めし」や「鳥取県産 丹波黒豆おこわ」をわんまいるオリジナルで作って頂いています。

こめや産業さんは、昭和26年に食料品や塩等の日用品を販売する地元の商店として、創業し、売り物の生鮮野菜を活用して惣菜を作り出したそうで、そこからののこめしの製造がスタートしたそうです。ひとつひとつ手作りで作られていて、境港市や米子市のスーパーや百貨店に卸されています。そもそも「ののこめし」ってなんぞって感じですよね。ののこめしは別名で、本来は鳥取県西部で昔から親しまれている郷土料理で「いただき」と呼ばれていて、見た目はおっきないなり寿司です。

でも作り方や味が全然違い、油揚げの中に生米と根菜を詰めてだし汁で炊き上げます。「いただき」や「ののこめし」と呼び名が違うのは地区によるものだそうで、名前の由来は色々説があるみたいですが、近所にふるまわれたことから「いただく」という感謝の気持ちを表した説が強く、ののこめしの方は、当時、地元では綿の栽培が盛んで、綿を入れた「布子(ぬのこ)」と呼ばれる半纏(はんてん)の恰好が、ふっくらとして似ていたことから「ぬのこ」がなまって「ののこ」になったそうです。地元では学校の給食にもでてくるそうでほんと地元に根付いた料理なんですね。

今回は、「ののこめし」の製造現場を見学させて頂きました。具材は、国産の人参、ごぼう、干し椎茸の3種類で、全て細かく刻んで、大山山麓米と混ぜ合わせて、油揚げに詰め込みます。

 

油揚げに切れ込みを入れたり、具材を詰めるスピードはまさに職人芸です!


楊枝で止められた油揚げを大きな炊飯器に並べられ、

昆布と煮干のだし汁に醤油とザラメなどの調味料を使ってじっくり染み込むように炊き上げていきます。

炊飯器の中には落し蓋がしてあって、理由を聞くと、ガス釜の場所によって味の染み込み方が違うので落し蓋で均一にしているそうです。

45分で炊きあがり、そこから15分蒸らして出来上がり。ふっくらとまろやかな香りが工場内に充満していて、生唾を何度飲み込んだことか。。(笑)

わんまいるで扱う商品はこの出来立ての商品を急速冷凍しているんです。ぜひ鳥取県の郷土料理「ののこめし」ご堪能ください!

こんなサイズの穴子見たことない!【島根県】

昨日出雲で商談させていただいた浜田漁港水揚げの穴子を50年以上蒲焼き専門に加工され全国の穴子専門卸経由で寿司屋や飲食店などで販売されている浜崎直祐商店様に訪問しました。

浜田市は出雲市から車で約2時間。これでも高速が伸びて時間が短縮された方で、島根県は東西が長い。。浜崎専務にご対応いただきました。

昨日刻み穴子を試食しましたが、今日は1尾ものの浜田水揚「大穴子の蒲焼」と「大穴子の白焼き」を試食させていただきました。

見た目はもう鰻です。大穴子は300g近くあり鰻といってもわからないくらいです。穴子といっても一般的に回転すしで出回るあなごはマルアナゴといって海蛇で、宮城県に多いイラコアナゴというものはハモに属します。本当のあなごといえるのは真あなごと呼ばれるものだそうです。

もちろん浜田直祐商店では真あなごだけを50年間い取り扱いっています。社長は御年90歳で現在でも毎朝浜田漁港へ出向き目利きしているとのこと。現在仕入れている産地は、島根県産100%ですが、水揚げ量によっては山口県の萩や長崎県の対馬産を仕入れていて、良いものがなれれば仕入れないこだわりよう。

現場を見学しながらお話を伺うと、新鮮なうちに捌いて、一日樽に丁寧に寝かさせて、翌朝ガス火の遠赤外線機で焼き上げる。

樽に丁寧に寝かす事によって弾力ある食感が味わえるそうです。現場では手際よくあなごをさばいていて、1尾さばくのに約20秒。。1日に3000匹を処理するそうです。

ひな祭りのシーズンが終わりひと段落。節句の時期はお寿司のニーズがあり忙しくなるそうです。年末のおせちの食材として活用したり、大穴子の蒲焼刻みはご飯に間にはさんで蒸してレンジでチンして食べられるように「穴子蒲焼刻みのむまし飯」として売り出そうと思いました。

 

島根県産品マッチング商談会に出席【島根県】

コロナ禍により、商談や出張がなくなり、商談もWEB商談がニューノーマルになりました。緊急事態宣言も発令され外出する機会が減りましたが、今回1年ぶりに島根県庁ブランド推進課主催の商談会に参加してきました。通常伊丹出雲便は1日2便あるのですが、減便で1便。。伊丹空港ロビーはまだ閑散としてるのですが、プロペラ機ということもあって満席状態。。

空港では、ブランド推進課の川上さんが出迎えて頂き、会場である出雲市の朱鷺会館まで車で移動。

さすがに会場では厳重な感染予防対策がされています。

東京一都三県がまだ緊急事態宣言中とあって、関東方面からのバイヤーはWEB商談になっています。

現地でも対面の飛沫を防ぐために防護ガードが置かれた中での商談です。

1社目は、出雲市で創業95年を迎える出雲蕎麦製麺会社の米山萬商店様。こちらは、奥出雲産のそば粉を一本挽きにして塩を一切使用せずに打ち立ての生蕎麦をその場で釜茹でして、急速冷却、急速冷凍までされています。なんと冷凍麺は30年前から初めているとのことで驚きです。出雲そばを作る会社は多くありますが、冷凍をしている企業はありません。

弊社でも昨年より水道水で簡単にほぐれる出雲そばを期間限定で発売しました。今回は、親戚関係でもある地元お茶メーカー「桃翠園」のお茶を使った茶そばを販売するとご提案頂きました。「八十八夜の茶そば」や敬老の日の「長寿蕎麦」中秋の名月の「月見蕎麦」年の瀬の「年越し蕎麦」などを検討したいのでさっそく試食してみたいと思います。

2社目は、あごの焼き (飛魚のすり身の竹輪)や魚肉天ぷらでお世話になっている出雲国大社食品様。今回は、変わり種の小さいサイズ「おつまみ天ぷら」3種(玉ねぎ・ごぼう・タコ)の提案を頂きました。ちぎり天のようで、ビールのおつまみにピッタリ。早速わんまいる専用のレンジ対応袋に入れてもらうようお願いしました。

又、玉ねぎ天ぷらも美味しいので年越し蕎麦向けに大きさを調整して試作を頼み、焼きムラが出来る竹輪のB級品をおかずセットメニューに採用させてもらいたく見積もりをお願いしました。

3社目は、浜田市で穴子蒲焼き専門に50年余りの浜崎直祐商店様から大穴子蒲焼きと蒲焼きの刻みの提案を頂きました。その場で刻み穴子蒲焼きを試食させていただきましたが、、刻んであるのにしっかりとした弾力のある食感。コレならひつまぶしに混ぜたり、胡瓜と一緒に酢の物にしてもおもしろい。翌日に作業現場を見せて頂けるとのことで楽しみです。

 

4社目の商談は、わんまいるで大人気の石見ポークの精肉加工会社ディブロ服部社長と商談させていただきました。

肩ロースを試食させて頂きました。ロースより肩ロースの方が脂が程よく入っていて身が柔らかく、旨味があるそうなので、健幸ディナーのトンステーキに肩ロースを使えないか確認させて頂きました。

5社目は、浜田市が本社で漁船6隻を保有し最近水産加工食品製造を始められた浜田あけぼの水産様と商談。のどぐろを秘伝のたれに付け込んだ「のどぐろの味醂干し」を試食させていただきました。

生産能力や衛生管理が規定に満ちていないので、直ぐにはお取り扱いができませんが、産業センターと共同せ開発している低温で燻製する冷燻という商品は非常に興味があります。

予定の商談が終わり、朱鷺会館を後にして出雲市内でオードブル・お寿司・ お弁当、仕出しの持ち帰り&デリバリーをしているおいしさ工房 ふるかわ様を訪問。


今回、島根県内のご当地食材を使ったミールキットや年末のおせち料理を作って欲しいと依頼にきました。既に10年前からおせち調理の受注をされており、出雲蕎麦や仁多米のお餅のセットなど仕送りおせちと題して販売され、毎年受注数量が伸びているのと事。


又、お食い初めセットも行っているので、弊社のお取引ある生産者さんの食材や原料を取り入れたオリジナルセットの
取り扱いに向けて話を進めていきます。

室戸市へ訪問。定置網漁の高品質な鯖・鰺・かますを地元で商品化したい 【高知県】

今回は、高知県室戸市へ。大阪から車で5時間半。現地で室戸市の産業振興課の井上課長補佐が出迎えて頂き、始めに訪問したのは、室戸で水揚げされる魚を急速冷凍して国内外に卸されている日吉丸水産様です。

2代目戎井社長がご対応頂きました。

室戸は、巻き網漁は一切しておらず、七つある漁協全てが定置網漁がメインだそうです。日本初の海洋深層水発掘で有名になったこの地域の地形は、前浜が急に深くなっていて
定置網も大型で深いとのこと。鮮魚は基本大阪や東京など卸市場に流し、多く獲れた時には選別して急速冷凍し、箱詰めして国内外へ出荷されています。残念ながらフィレや切身加工はされてないとの事。大阪市中央卸売市場には毎日納品されているので、原料供給先として、弊社の取り組んでいる三恒さんや鮮食さんに切身加工してもらうように話が進みました。その後、工場を見せて頂くことに。巨大な冷凍庫の中には、定置網漁の魚と言うこともあるのか傷もなく肉厚で美味しそうな魚ばかり。

目利きの達人がなせる技です。同じ魚でも、餌なし(餌がお腹に無い)ものを基本で買付けいるそうです。※餌有りは3割程安いとのこと。僕らでは絶対に見極め出来ません。お米も野菜も肉も魚もみんなそうで、同じように育てても品質が違います。いかにして品質の良い食材を仕入れ出来るか凄く重要ですし、品質を見極めて調理を変える事が重要。脂の乗り具合で料理の向く不向きがあり、調味料も工夫しないと美味しく出来ません。

日吉丸様を後にして向かったのが室戸市役所。植田市長が出迎えて頂き、情報交換させて頂きました。
室戸市の活性化に向けて協力の依頼をされました。

今回は、僕がお呼びしたものだからと、2件目からは植田市長も同行していただくことに。創業昭和13年の山本かまごほ店様を訪問。

こちらは、既に野菜天ぷらなどを何度か取り扱わせて頂いている会社です。冷凍技術は以前よりあるそうですが、近年冷凍商品のニーズが高まっていて、大手からも声は上がっているそうですが、現在の設備では難しいとのことなので、現敷地裏の300平米ある土地に国内HASSP認証工場を建設するとの事で来年5月に着工するそうです。

最後に向かったのは、タカシン水産 室戸工場へ訪問。

製造責任者の前田課長様が親切なご対応で工場内をご案内ご説明頂きました。魚を入れるだけで自動で鱗を取る機械「目からウロコ」や、殺菌力が強い海洋深層水の蛇口が引かれた魚の捌き場やガス火の両面自動焼き機、蒸気釜に真空パック機に急速アルコール凍結機など完璧な設備が整っています。

ちょうど室戸の郷土料理「カマス姿寿司」用のお酢で〆た背開き骨取りかますが並んでいます。

このままスーパー等に納品して姿寿司として店頭に並ぶそうです。設備は整っているので、室戸で獲れる食材をこちらで加工・調理できれば、弊社が推奨する食産業の振興「六次産業化」「地産全消」ができるのではと思い、話を進めていきたいと思います。

一年半ぶりの島根(出雲→松江)。。【島根】

島根県2日目も、前日に続き、島根県 ブランド推進課の川上さんにアテンド頂きました。出雲まで約2時間車を走らせ向かったのが、出雲大社の近くで郷土食の「あごの焼き」を始め、魚肉天ぷらや、おでんなどを製造している老舗の出雲大社食品様に訪問させて頂きました。

山崎専務にご対応頂きました。これまでも、年越し蕎麦のトッピングとして「弁慶のわらじ天ぷら」などを作って頂いたこともあり、今回は、おでんの製造についてご相談にお伺いさせて頂きました。すると塩麹で作ったおでんの提案を頂き、もしかして粕汁なども作るれるのではと確認すると、別工場で自動充填機もあり作れるとのこと。今までお付き合いさせて頂いていましたが、汁物製造が可能とは今更ですが驚きました。せっかくですので、地元のさつま芋とあごの焼きを使ったけんちん汁や、石見ポークの豚汁、宍道湖のしじみ汁等も作っていただくようお願いしました。わざわざ大阪や京都に運んで作るより地元で作って頂くのが一番良いとわんまいるでは考えています。

お茶菓子替わりに出して頂いた4cm程の大きさのあご入り(トビウオ)竹輪。実は少し焦げたり傷ついたりするB品とのことで、月に数十キロが出るそうで、惣菜に使ってほしいとのこと。喜んでお受けさせて頂きました。焼きそばやうどんやそばに加えると良い出汁がでると思います。

2件目は、出雲の中心街にお店を構える仕出し弁当・ オードブルを作るふるかわ様へ訪問。

古川社長が出迎えて頂き、早速厨房内をご案内頂きました。

元々は、鶏卵の卸会社だそうで、そこからお惣菜を作るようになり、古川社長が継いだ際に、仕出し料理・パーティーオードブルセットに切り替えて、出雲市内中心に営業され繁盛して来たそうですが、コロナ感染拡大の影響で集会やパーティーが無くなって苦戦されているそうです。

工場を見学させて頂くと、急速冷凍機もあるので、わんまいるとコラボできないかご相談させて頂きました。
弊社としても出雲市に協力会社があれば食材は沢山あるので生産者も助かります。早速具体的な打ち合わせをさせて頂く事になりました。

3件目は、さらに西へ車を走らせ、松江の手前の宍道町で、10月に飲食事業を閉めて本業の水産加工事業に専念する為社名も変更し、新たに本社工場を設立された「SOL JAPAN」様へ訪問。田中社長にご対応頂きました。


入り口入るとすぐに作業場があり、飲食店向けの切り身等の一次加工をされています。最新のプルトン凍結機も持っていて、急速冷凍した島根の地魚を、国内は勿論海外のレストランにも輸出されています。

サザエを細かく切って炙った手の込んだつぼ焼きや、鰆の塩焼きも試食させて頂きましたが、加工の技術は一流で、さすがプルトン凍結機の威力が感じられました。

ちなみに”SOL”とは SHIMANE OSAKANA LOVE(島根お魚ラブ)からとった名前だそうです。

今回も新しい食材に、加工頂ける工場の発見もでき、充実した出張となりました。