堀田の試食歳時記 vol.39

いよいよ天候不順で収穫が遅れていました徳島県産こしひかりが精米工場に入荷しました。
早速精米してみたところ、25%も白い米粒(しらた)で見栄えが相当悪くなるので、色彩選別機で廃棄を行い、食味計で調整しながら*粉状質粒(ふんじょうしつりゅう)を昨年より2%多い6%で仕上させて頂いたと精米工場伊丹産業様より連絡が入りました。

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 ↑ 伊丹産業 住友氏 食味分析表を手に太鼓判!

早速、持参していただき現物を確認、“しらた”が6%混っていると少し見た目は気になります。
通常台風・大雨などで水に浸かると白くなりますが、今回は日照不足によるもので、成熟しきれていなく水分を多く含み若干甘く感じます。
お米を洗米すると水分を吸うため米粒は白くなります。そして実際炊いてみると炊き上がりは風味も良く、みずみずしく光沢があり粘りもあって美味しそうです。

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試食すると思っていた通り若干甘みを感じ、その分、少し水っぽいかなぁ?洗米をしっかりして極力水に漬けないようにして炊いたら抜群に美味しいと思います。
このように例年に比べ“しらた”が多いことにより精米する方もしっかりと食味を考え精米を調整することで手間はかかりますが通常に比べ美味しく白米(お米)が仕上がりご提供できると思います。
こんな時に精米技術の優れた職人が存在しているのか?どうかです。
おそらく今年は全国的に日照不足による白い米粒が多く混ざると思われます。洗米の回数を2~3回多くして水に漬けないようにして水加減を調整して炊くようにして下さい。きっと美味しいご飯が炊けますよ。

お米を販売し続けた34年間の経験からです。

*粉状質粒(ふんじょうしつりゅう)とは・・・米粒の粉質が粉状又は半粉状の粒をいいます。国の精米のガイドラインでは15%以下と定められています。
(日本精米工業会より)

http://www.jrma.or.jp/guideline.html
  ↑ 一般社団法人日本精米工業会HP