堀田の試食歳時記 vol.170

6月20日(土)、今日は近藤先生が島根県松江の河原学園での4日間の授業と東京西麻布有名フレンチレストランオーナーでもある某スーパーのシェフとの共作ディナーショーを終えて朝一番の飛行機で伊丹空港経由で弊社まで来ていただきました。大阪西区創業70年の惣菜専門店服部恒さんから木島料理人自ら作った8月以降の旬の手作りおかずセットに使用する料理を持ち込んでの試食会です。
まず一品目はオクラのポタージュスープです。試食をされた近藤先生がうなる美味しさで、この隠し味はシナモンか何かですか?の質問に木島料理人、解りますか?実は味噌なんです・・・・この道40年以上の料理人の会話、横で聞いていて鳥肌が立ちます。近藤先生いわく夏の冷製スープは濃厚でやや少なめに、冬は暖かく少し薄くして多目にが基本ですと!世界を股にかけてこられた近藤先生ならではの原則をご教授いただきました。二品目は、高野豆腐の白和え。これまではこんにゃくをベースに春菊などを和えていましたが、今回は高野豆腐で和えて見ましたとの事、近藤先生からは使用する豆腐の量を増やすように指導いただきました。三品目はペンネ(マカロニ)トマトソースです。トマトをミキサーにかけて、隠し具材に玉ねぎをみじん切りにして挽肉と合わすことで臭みをなくし、ペンネも一から茹でる完全手作りです。たかが70gの副菜にここまでこだわるか?我ながらスゲェ!・・・・と感動。近藤先生からペンネの茹でる際に使う塩分が少ないですね・・・木島料理人そうです1%です。・・・3%にしましょう!そしてソースを少し増やすか、ペンネを1本減らしましょう!・・・・それではソースを増やしましょう。どうせなら玉ねぎの食感も楽しみたいので倍の大きにしてはどうですか?・・・・なるほど。四品目は大豆煮、僕は食べて美味しかったですが、近藤先生は何も言わず。。。

五品目の今回から骨無しの魚を使いたく、さらに美味しさを優先しようと言う事にして国産以外でも美味しい食材があれば使うことにしました。その第一弾がニュージーランド産の鯵を使った塩焼きです。木島料理人、この柔らかな身を生かす為に昆布・鰹・炒り子だしに一番切り身にして漬け込み、焼く前にほんの少し塩を振りかけ焼きました!・・・いゃー美味しいですね!ほのかな出汁が染込み微妙な塩加減に、このきしむ身がピッタリあって見事です。・・・近藤先生、しま鯵に近い身、これなら照り焼き、煮付けにしてもいけますよ!・・・木島料理人から焦がしバター炒めにも合います。僕は竜田揚げはどうでしょうか?と聴くと竜田揚げも美味しいでしょうね?・・・・早速試食を作りましょう!六品目は脂の乗ったノルエー産の骨無しの鯖の塩焼き、これもだしに一晩漬けたものです。七品目同じく鯖の味噌煮、白味噌150に対して赤味噌50なので見た目白く、甘いように見えます。確かに砂糖も使っているとの事で、近藤先生からは味噌の割合を50:50にするようにとアドバイスをいただきました。八品目は同じく鯖の煮付けですが、木島料理人より、最近評判の片栗粉ではないでんぶんを使う事でこのとろみが実現、正に新しい食感と食味でとても美味しいです。

他の煮炊きものにも使って下さいよ!と言うと、近藤先生からこの鯖だからこの食感・食味が出来る訳で何でも使えるか?と言うと難しいです。鯖の持っている脂肪酸とゼラチン質がこの食味・食感をかもし出しているのですよ。・・・・・なるほど。ちなみに近藤先生は、明日明後日と調理指導している東京日本橋三越前の老舗イタリアンレストランのディナーショーで腕を振るいに、そして水曜日から週末まで愛媛県宇和島で開催される地元郷土料理のフェスタへ出席、地元南海放送のラジオにレギュラー出演と後3ケ月で還暦を迎えるとは思えない行動力にはさすがの僕も脱帽です。・・・・一から心を込めて作っていただいている木島料理人にも感謝申し上げます。料理は心や!・・・手作りおかずセット健幸ディナーを召し上がっていただいている方は幸せでっせ!・・・