23歳で大阪市港区弁天町駅前の居酒屋の店長に抜擢され、食材の目利きと魚の捌き方の勉強を兼ねて同級生が働く大阪市中央卸売場(西日本最大規模)へ毎日早朝に起きて買い出しに行きました。餌をお腹に蓄えた魚は劣化が早く魚臭い。大漁の時ほど安くて美味しいなど沢山教わりました。旬の鮮魚やフレッシュ野菜を仕入れ、出来る限り早く店の厨房で裁いて下処理をし、手作りした創作メニューを提供する事で品質と味の違いは歴然。口コミで広がり行列が出来るお店となりました。厳選した食材は美味しい料理には欠かせません。独立後も自ら全国各地を回り買い付けたご当地食材を使用し、それぞれの料理を得意とする専門食品製造会社に委託製造してセンターでセット組みしてお届けしています。それでは今週お届けするご当地食材を使った献立メニューをご紹介させていただきます。
1食目の主菜は、「境港産とろイワシのオイルサーディン」です。境港水揚のとろいわしを骨が気にならなくなるまで蒸気でじっくり加熱して、こめ油をベースに梅肉を添えたオイルサーディンです。こめ油を使っているのでサラッとあっさりしています。DHA、EPAだけでなく、カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDも豊富ないわし。骨もそのまま食べられるのでいわしの栄養をしっかりと摂ることができます。僕はパンを焼いてオイルに浸けて食べています。副菜にはじゃがいも、人参、かぼちゃを使った「洋風温野菜」とサラダの位置づけとしてマヨネーズで味付けた「ひじきと枝豆のサラダ」にして食物繊維、ビタミン・ミネラルをしっかり摂れるセットにしました。
2食目の主菜は、「三陸産 たらの煮つけ」です。三陸から北海道にかけて獲れる真だらを宮城県の水産加工会社で調理していただきました。タレがじっくり染み込んでいます。海外産の冷凍たらにはないふっくらとした食感をお楽しみ下さい。たらは、低脂肪、高タンパク質な魚です。また、ビタミンの働きを助けるミネラルが豊富に含まれています。副菜には、鉄分、β-カロテン、ビタミンB12を含むほうれん草と、食物繊維豊富なしいたけを使った「ほうれん草と椎茸の卵とじ」と、さっぱりと箸休めとして「白菜と人参の甘酢漬け」をご用意しました。
3食目の主菜は、「石見ポークロース生姜焼き」です。旨味成分のイノシン酸を含む不飽和脂肪酸が過熱すると溶けて赤身と食材に染み込んで抜群に美味しくなります。良質なタンパク質や、疲労回復効果のあるビタミンB1が豊富な豚肉と、体を温めてくれ、胃腸の調子を整える作用がある生姜を使った生姜焼きは疲労回復にも効果があると言われています。副菜には、玉ねぎと茄子を使ってトマトベースで煮込んで、野菜からの旨味がたっぷりでた南フランス発祥の料理「彩野菜のラタトゥイユ」と、キャベツとトウモロコシを使った「キャベツとコーンのコールスロー」をセットにしました。キャベツのビタミンUは胃の粘膜を保護し、消化を助けてくれるので、生姜焼きにぴったり。疲れた体を回復させるスタミナメニューです。
4食目洋食メニューの主菜は、「宮崎県産黒毛和牛と黒豚の焼ハンバーグ」。宮崎の食材を宮崎県西都市で創業された県内有数の畜産精肉加工販売まで手掛ける中村食肉さんに作ってもらった逸品。黒毛和牛と黒豚を黄金比率で練りこみ、洋食屋やレストランで出されるような味を楽しめます。お好みでケチャップや濃厚ソースなどでお召し上がり下さい。副菜には、ビタミンCや鉄分、βカロテンなど栄養豊富なほうれん草を使い彩りが鮮やかな「ほうれん草とコーンのソテー」と添えとして「北海道産じゃが芋ポテトフライ」をご用意しました。
5食目中華メニューの主菜は、「日南どりのからあげ』です。大分県の郷土料理「とり天」の名を全国に知らしめた鶏調理専門のデリカフーズ大塚さんに作ってもらいました。外はカラっと中は柔らかくてジューシーに仕上げています。副菜は、コクのある味噌仕立てにした「茄子、人参、こんにゃくの味噌炒め」とピリッと辛みを効かせ味の変化を楽しんでいただきたく、「玉ねぎ、ピーマンと人参のチリソース」をセットにしました。
今週も全国各地を駆け回り自分の目と舌とで確かめたご当地食材を使用して献立メニューをお届けさせていただきました。この他にもサイトに色んなメニューがありますので、健幸ディナーと一緒に同梱でご利用いただければ幸いです。