堀田の試食歳時記 vol.209

9月28日(月)、今日は大阪浪速区の老舗お惣菜製造会社、㈱矢田健商店さんから大阪発祥の木の葉丼(玉子丼に刻んだ蒲鉾と刻み海苔を振りかけた丼)を応用した、大阪玉子とじ「蟹重」「牡蠣重」を持って来てくれました。
蟹重はかに爪を上にのせれば蟹重らしくイメージ出来ます。続いて広島県産の牡蠣は凄くよい出汁が出て美味しいと惣菜のバイヤーが言っていましたが、僕は牡蠣が苦手で確かに出汁がよく出ていて、凄い味でした。これは特製のレンジ専用紙箱を上手く活用して、蒸らすようにふっくらと解凍してくれるので、食材の持っている出汁が染み出て食材の風味が楽しめます。

大阪道頓堀の中央付近、旧中座の隣に現在でもひっそり本店を構え行列が出来ている玉子丼(木の葉丼)発祥の店、今井本店があります。現在ではホテルニューオータニにもお店を構える老舗です。親子丼の鶏肉の代わりに蒲鉾を使い、きざみ海苔を振りかけて親子丼に似せた所、狐が木の葉乗せて化かしたとの噂が広がり木の葉丼と言う名前がつけられたそうです。

昔大阪では、子供が多くて外に働きに出られない奥さんが内職代わりに鶏を飼い、玉子で支払いしていた家庭が多く、家畜を食べるのは気持ち悪いからと玉子文化が発展しました・・・・それと出汁をベースとした玉子とじはご飯にかけるだけの簡単丼と言う事で戦後徐々に人気が広まったそうです。
それと8回目の試食で遂に完成した、これも大阪名物キャベツ焼きです。メリケン粉を薄く焼いた生地で千切りキャベツに鰹粉・天かすをまぶして焼き上げた昔懐かしい逸品です。