平成20年に元帝国ホテルの料理長石川シェフを顧問に迎え、個包装真空調理によって味が染込むことで砂糖・塩・醤油などの調味料が通常の料理より少なくて済む冷凍惣菜を発売した所、多くのお客様から夕食の献立を考えるのが大変なので栄養バランスを考えた塩分・糖分・カロリー控えめのおかずセットを作って欲しいとのご要望にお応えし、主菜はタンパク質主体に100g以上、副菜は火を通した葉野菜と根菜等を使った140g以上の「三菜」で1食当たり平均400Kcal、塩分3.5g未満のセットを開発しました。元大阪大学の免疫学専門の医学博士廣瀬まゆみ先生からは、栄養の吸収には食べ合わせる事が重要で、体に良いからと言って同じものばかり食べても駄目。リラックスして美味しく食べる事が栄養を吸収するのに大切とアドバイス頂きました。日本食育コミニュケーション協会 石原代表からは、昔から神様や仏様へのお供えは器に盛り付けて提供する事から器を「食」と読み、現代語になって良い人と書いて「食」と読むようになり、美味しそうに器に盛り付ける事で唾液の分泌を良くして食べると消化を助け、栄養の吸収の働きを促進すると言われましたので、トレーには入れずに手間をかけて一品ずつ個包装真空冷凍にこだわっています。それでは今週お届けする献立を紹介させていただきます。
1食目の主菜は、「梅の果香る境港産とろイワシのオイルサーディン」です。境港水揚とろイワシを骨が気にならなくなるまでじっくり焼き上げて、こめ油をベースに梅肉を添えたオイルサーディンです。こめ油を使っているのでさらっとあっさりしていて梅の香りで食欲がそそられます。いわしには、エネルギーの生産、細胞の再生に関わるビタミンB2や、血液をサラサラにするEPAも豊富に含まれています。主食はトーストかバケットがお奨め。副菜には、「ほうれん草と豆もやしのソテー」と、胃腸を守る働きがあるキャベツと人参を使った「キャベツと人参のコールスロー」をセットにしました。
2食目の主菜は、「宮城県産 はまちの煮付け」です。宮城県石巻漁港水揚げのはまち(関東ではイナダと呼びます)を地元食品製造加工のミノリフーズさんにて仕上げてもらいました。味が良く染み込んで、身がふっくら。身をだし汁に浸けて食べると美味しいです。昔の様に近海の魚を鮮度よく加工調理すれば臭みなく食感も良くて美味しいのです。副菜には、ふっくら甘くて出汁がよく染み込んだ「厚揚げ、大根、人参の炊き合せ」と、鰹節が香るあっさりした風味の「青梗菜とうす揚げのおかか和え」をセットにしました。
3食目の主菜は、「石見ポークロースの生姜焼き」です。焼くと肉の旨味が出て染込み抜群に美味しくなる石見ポークのロースを使っています。生姜に含まれる辛味成分は体を温めてくれたり、胃腸の働きを整えてくれる効果があります。副菜には、胃腸を保護し、消化吸収を助けてくれる、キャベツを使い、刻んだ野菜に胡麻風味のドレッシングで和えた「キャベツとごぼうのドレッシングサラダ」と、ビタミンCを多く含んだじゃがいもを使い、バターで味付けした「じゃがバタ―コーン」をセットにしました。
4食目洋食メニューの主菜は、「具材たっぷりビーフシチュー」です。国産の牛肉と、煮崩れしにくい北海道産黄爵(とうや)と淡路島産の玉ねぎと人参を旨味が詰まったフォンドボーをベースにじっくり仕上げました。副菜にはβカロテンやビタミンC、カルシウム、ビタミンEなどが採れる副菜をと思い、サラダ代わりにほぐした蒸し鶏とほうれん草・人参を炒めた「ほうれん草と蒸し鶏の炒め物」と、サッパリした酸味に仕上げた「ミックスビーンズと玉ねぎのマリネ」をセットにしました。
5食目の中華メニューの主菜は、「対馬原木しいたけ入り八宝菜」です。栄養素をたくわえた原木で育ったしいたけには、ビタミンDや食物繊維など、栄養がたっぷり含まれています。長崎県対馬で栽培されている原木椎茸をはじめ、北海道噴火湾産の帆立貝に豚肉・白菜・玉ねぎ・青梗菜・人参・ピーマンと国産食材100%と贅沢な八宝菜に仕上げました。たくさんの食材が摂れる八宝菜は、栄養バランスの良い一品です。副菜には、「トマトと玉子の中華風」と「中華春雨」をセットにしました。中華春雨は、人参とごぼうとほうれん草で彩りをつけ、さっぱりとした味付けにしているので、箸休めにどうぞ。
来週もお楽しみに