明治は山で氷を切り出し、大正に製氷機でモノを冷やすように、そしてかき氷が売られるように・・

2019年6月15日(土)今日はわんまいるグルメカタログ986号出稿前のラフと983号の最終チェック、984号の初校と行いに梅田オフィスに出社。
986号トップページには秋らしく毎年好評の岩手県大船渡及川屋さんの「骨抜き秋刀魚の天日干し」がドーンと掲載トップを飾っています。2ページも同じく、「骨抜き秋刀魚の甘露煮」、「北海道礼文島のサ―モンの昆布重ね」、3ページは大分県宇佐市の「レンジでできる海老カツ」、プリプリとした小海老が楽しめます。夏の京野菜の代表格「万願寺唐辛子と玉葱と鶏肉の甘辛煮」は京都桂茶屋さんで作ってもらい、山形県北部の最上郡鮭川村で栽培されている最上舞茸を加えた「石見ポークの酢豚」や、最上郡鮭川村で栽培されているキノコを中華あんかけにした「天津玉子焼き」は大阪西区の吉フーズさんに作ってもらいました。そして遂に登場、高知県四万十地区土佐佐賀漁港で水揚げされ、そのまま大阪福島区の中央卸売市場に運ばれ、鮮魚卸大手の利州さんで皮も削除して身だけを切身にして西区の矢田健商店さんでフライにしてもらった「シイラカツ」です。シイラは足が速い(鮮度が落ちるのが早い)為に都会では流通されていません。水揚される地元和歌山県串本から西の高知県、鹿児島県、沖縄県などでは普通にスーパーにも並んでいます。鮮度が良ければ脂も乗っているので柔らかくて白身で美味しいです。刺身にするとハマチやヒラマサとそっくりで、素人では見極められません。珍しいから是非食べてみて下さい。そして湯浅で百年ずっとしらすの天日干しをしている、まるとも海産のしらすを使って高菜炒飯を矢田健商店さんに作ってもらいました。レンジで簡単に食べられます。京の具付稲荷寿司(松茸・ちりめん山椒・丹波黒豆・鶏ごぼう)詰合せ、冷凍なので食べたい時に食べたい分だけレンジでチンして食べらるので便利だと好評です。最後16ページではたった5分の時短調理、冷凍タイプの夕食おかずセット健幸ディナー「天日干し骨抜き秋刀魚の梅煮のセット」主菜は秋刀魚の梅煮、副菜はひじきと大豆の煮物と厚揚げ大根人参の炊合せです。6月から1食セットを売り出し好評です。毎日食べたいから5食では少ない、反対に5食では多いので1食セットで売り出して欲しいとの要望にお応えしての発売です。
アッと言う間にランチタイム、今日は子供の頃におばあちゃんに連れられて心斎橋店に何度か行った事がある創業は明治30年ごろ氷屋からスタートして昭和25年に軽食・喫茶店「ミツヤ」をオープンして以来、関西に広く飲食店を展開されている「心斎橋ミツヤ」ホワイティー梅田店に行き、「大人のランチ」を試食しました。ミツヤさんの沿革を詳しく見ると、六甲山から氷を切り出して医療用品などを冷やす商売から、大正になり機械で製氷されるようになって冷蔵庫でモノを氷で冷やすようになり、電圧が低くて電気だけでは冷やせなく、氷で冷やしていた事を覚えています。そして氷をかき氷として食べるようになり、そのかき氷にあんみつや小豆など乗せて食べるようになり、アイスクリーム等が売られるようになりました。大正10年、創業者の小儀佐吉が電動式の氷削機を開発してかき氷を販売したそうです。そして佐吉の息子米蔵が福島区で甘党喫茶「ミツヤ」を開店し、珈琲と共にアイスキャンデーを発売、さらに当時統制価格だったみつ豆に餡をトッピングした「あんみつ」を発案して売り出したところ大ヒット!そして梅田新道に喫茶・レストランを開店、ビーフシチュー・ハンバーグ・エビフライ・ポークカツなど本格的な洋食も提供するようになり、更に商品開発に注力し、焼いた鉄板皿にステーキを乗せて提供したり、そのステーキを乗せる鉄板皿に焼き立てのスパゲティーを乗せて提供するとお客様は大喜び、トッピングしたチーズが鉄板の熱で溶けて糸を引く光景に魅力されて大人気メニューに・・そして蟹クリームコロッケの乗せた鉄板カニクリームコロッケは現在でも人気メニューと書かれています。ホワイティー梅田店には初めて行きましたが既に満席で、少し待ち店内に。美味しいお店はお客様が良く知っています。

はじめにコーンポタージュと野菜サラダが先に運ばれ、業務用のレトルトかと思いきや牛乳でしっかり伸ばした自家製ポタージュで、サラダはコレ何?と思うぐらい小さく、四角にカットしたトマトと胡瓜がレタスとコーンに混ぜられています。表から見たお店は昔からの喫茶店と言う感じですが、店内の厨房は広く、コックが手作りしている感じでメイン料理(中央にオムライス・ハンバーグ・豚カツ・ナポリタン・ポテトサラダ・エビフライ・唐揚げ・ポテトフライ)8種類がお皿に盛り付けられて出て来ました。大人のランチなのに日の丸の旗がたってあり、スマイルを象ったポテトフライ・・どう見てもお子様ランチです!



但しボリュームが多い。とても食べきれません。エビフライも自家製な感じでかなり美味しく、唐揚げも身が柔らかくて、ナポリタンスパゲティーは看板料理だけあってとろみのソースで独特な味覚。豚カツにはウスターソースと思い頼むと、何と明治27年大阪市西区創業の越後谷産業の三ツ矢ソース(現在はハグルマ㈱が製造販売中)が出され、子供の頃はあちらこちらで見かけましたが、もう何十年も見た事が無い。幻のソースと呼んでもおかしくない。これは希少です!大阪の老舗洋食・喫茶店には大阪の老舗調味料がある!大阪の食文化これからも守って行って欲しいと一人思いました。断然食べる気満々!とんかつも懐かしい味、ハンバーグが玉葱など繋ぎ少なめの肉だけのようなハンバーグで少し硬く感じる人もいると思いますが僕は美味しい。全部は食べきれませんでしたが大満足の心斎橋ミツヤの大人のランチご馳走様でした。次は元祖鉄板カニコロッケスパゲティー試食してみよう!



梅田オフィスに戻り、夕方仕事を切り上げ、自宅最寄り駅前のフットネスクラブに立ち寄り、自宅に戻り夕食おかずセット健幸ディナーを食べました。本日の献立は大分県のご当地グルメ「豊後のとり天」を全国に名前を広げたデリカフーズ大塚さんに作って貰った「とり天」です。柔らかくて美味しくてむね肉なのでヘルシーでタンパク質が豊富!副菜は大阪西区の吉フーズさんに作ってもらった玉ねぎと人参ピーマンを溶き卵で炒めた「チャンプルー」に大阪生野区の大つるさんに作ってもらった「じゃがいもの金平」です。ゴマ油の風味が効いて美味しいです。自宅に居ながらご当地グルメを夕食に!たまにはいいね!


宮城県を代表するブランド食材「金華とろ鯖」味噌煮 コク・まろで旨い!

2019年6月12日(水)本日の試食、1品目は宮城県石巻市の本田水産さんの人気商品、三陸で獲れる「金華トロさばの味噌煮」です。丸々太った立派なサイズの鯖を輪切りにして秘伝の味噌たれで煮込んでいます。僕も現場に行きましたが、10キロ炊きぐらいの小さめの釜と言うより銅鍋が沢山並んでいて、熟練の女料理長が沢山の若い女子を使い、鯖のカットから煮付けパック詰めまで流れ作業で行っています。訪問した時にも船から本田社長にラインが送られて来て、とろ鯖が大漁だが必要ですかとの連絡に対して直ぐ買付されてました。魚も大漁の時が安くて美味しいです。その時に買い付けないと良い情報は入らなくなります。骨はありますが、煮魚の好きな方にはおすすめです。仙台味噌だけあってコクがあり、まろやかです。


2品目は大阪西区の吉フーズさんに作ってもらった「国産牛肉と野菜のフォンドボー」です。牛肉スライスがいつも指定している1.5ミリでなく、ボイルも施されていません。たぶん3ミリスライスだと思います。スライスの手間は半分に済みますが、食感が固くなります。料理の美味しさはひと手間かける事がポイントです。言い換えると手を抜いた分、美味しさは下がります。片栗粉でとろみをつけているようでコクがありません。ブイヨンを使ってない可能性が考えられます。本来フォンドボーは子牛の骨や香味野菜と牛のすね肉をを加え煮込んだ料理です。シチューではありません。



3品目も吉フーズさんに富山にある玉子焼き専門製造 三和製玉さんのチーズインオムレツをフォンドボーで煮込んで頂きました。酸味が欲しいのでトマトピューレをブレンドするようにお願いしました。



4品目はクリスマス向けに大分のご当地グルメ「とり天」を全国に有名にしたデリカフーズ大塚さんにお願いして焼いてもらった「骨無し国産鶏ももの照り焼き」です。表面の皮の焼き加減もこんがり焼けて、身もジューシーで全く臭みも無く、かなり美味しいですが、今回珍しく離水が多く出ています。200g以上の肉を使っている為、袋詰めする際の真空圧力により身から肉汁が押し出された可能性があるので、真空を抑えるようにお願いしました(脱気包装)。離水をおさえると、鶏肉の旨味成分が残り、より一層ジューシーで美味しく感じると思います。



最後にオイシックスさんのフローズンキット(2人前の食材キット)を取り寄せて試食してみました。必要な調味料も全部付いていると思いきや、サラダ油、塩コショウ・ごま油・砂糖・中華だし・お酢・小麦粉・マヨネーズなどは自分で用意しなくてはならなく、急ぎ近くのコンビニへ買出しに行きました。「豚ロースのなめこソースとポテトサラダセット」を試食すると、脂身は少なくカットされていますが、海外産の豚肉特有な食感で硬い。香草の味がする少しオイスターと味噌が混ざりあったソースで豚肉の臭みを抑えてます。付け添えの切干大根とほうれん草と人参の輪切りの中華炒めは美味しいです。味付けやバランスがよく考えられていると勉強になります。本来和食の切干大根煮も調味料を変えるだけで、こんなに味が変わるのか。ポテトサラダもプロッコリーを細かくカットして加える事で、食感が出て乾燥のあおさ粉を振るだけて食味が上がります。凄く勉強になります。



「牛肉のオイスターソース炒めと中華風オムレツ」は、牛肉が国産でないようで、薄くスライスしていて、くずのようになっています。火の通りも早く、赤身なので真っ黒になり焼くのが難しいです。ブロッコリーも色が悪く、海外産のカリフラワーを使用していて、僕ならじゃが芋を使います。中華風オムレツは玉子焼きに塩コショウを加えて、サイコロぐらいにカットした人参や茄子が入っています。合挽肉も加えてキッシュとミートローフの間のようなオムレツ風ミートローフ(主菜)にしたらと思いました。オイシックスさんと言えば有機野菜の宅配だと思うので、国産食材がメインと思込んでいたので、そうでなくびっくりました。しかしメニューの食材使用と味付けは凄く考えられていると参考になりました。我々も一層、努力を惜しまず、日本のご当地食材で夕食おかずセット健幸ディナーを作りたいと思いました。



仕事帰りにスポーツジムに立ち寄り、自宅に戻り健幸ディナーを食べました。本日の献立は国産牛のバラ肉を1.5ミリスライスしてサッとボイルし脂を飛ばし、砂糖・醤油・酒・味醂で煮込み、白菜・牛蒡・人参・玉葱・しめじも同じく煮込んで焼き豆腐と炊合せた「肉豆腐」が主菜です。薄味ですが真空圧力で野菜にもだしが染込んで美味しいのでもっと食べたくなります。副菜は「茄子とかぼちゃの煮浸し」に「大根とこんにゃくの味噌煮」です。煮浸しもだしが染込み、ザ・和食に大満足!