健康や美容にいいと言われているトマトの栄養素「リコピン」。
・名前は知っているけど、体にどんな影響があるのかわからない。
・リコピンを摂取したいけど、トマトジュースや缶詰でもいいの?
・いつ摂取した方が良いの?
と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では「なぜリコピンが健康や美容にいいのか」「リコピンの摂取方法」「リコピンを摂取するためのレシピや高リコピン商品」をご紹介。
リコピンが体に良いと言われている理由から、効率よく摂取する方法まで解説していきます。
- トマトの基礎知識・栄養素
- リコピンが健康や美容にいい理由
- リコピンを効率よく摂取する方法
- トマトジュースや缶詰でも摂取可能か
- リコピンが摂れるおすすめレシピと高リコピン商品の紹介
トマトに含まれる栄養素は?
まずはトマトの栄養素を紹介します。
トマトには赤い色の成分・美肌効果が期待されているリコピン以外にも、抗酸化力の高いビタミンCやビタミンE、βーカロテン、体内の余分な塩分を排出しむくみを解消してくれるカリウム、便秘の解消に役立つ食物繊維、ストレスを減らす作用があると言われているギャバ(GABA)などが含まれています。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるくらい、トマトは栄養たっぷりの野菜です。
新鮮で甘いトマトを選ぶコツ
おいしいトマトを選ぶコツは次の通りです。
- ヘタが緑色でピンと張っていて、枯れていない
- 実(み)は、皮に張りとツヤがあって色にムラがないもの
- トマトのお尻の部分に星の形や放射線状の線がでている
トマトの保存方法
トマトの色や切ってあるかないかで保存方法を変えることをおすすめします。
【青く完熟していないトマト】
赤くなるまで常温で保存。赤くなったらポリ袋に入れて冷蔵庫に入れる。
【赤く完熟しているトマト】
ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存。
【カットトマト】
青くても赤くても冷蔵庫で保存。
また、すぐに使わない場合は、さいの目にカットしてフリーザバックで冷凍保存もできます。
リコピンが健康や美容にいい理由
リコピンは抗酸化作用が高いことが注目されています。
そもそも「抗酸化」とは、体の酸化を抑えるという意味です。
体が酸化すると、シミやそばかす、くすみやシワなどの原因になると言われています。
リコピンはその酸化を抑えてくれる作用が、同じく抗酸化作用があるビタミンEの100倍以上あり、美容・健康面に様々な効果が期待されています。
またリコピンは、とある研究でメラニンを生む細胞の活性化を抑制するという研究結果が報告されています。
これらの結果を受け、リコピンを多く含んでいるトマトは「食べる日焼け止め」と呼ばれることもあります。
トマトは日々美容に気をつけている方には特に積極的に摂取したい野菜の一つです。
リコピンを効率よく摂取する方法
リコピンを効率よく摂取するには、3つポイントがあります。
1.油と一緒に食べる
リコピンは油に溶けやすい成分なので、オリーブオイルなどの油と一緒に食べると体に吸収されやすくなります。
2.加熱や加工したものを食べる
リコピンはトマトの細胞の中にあるので、加工して細胞を壊すことで吸収率が3〜4倍も上がります。
また、熱に強い成分のため、市販のトマトジュースやトマト缶からでも摂取できます。
ただし、トマトジュースには食塩が入っているものもあるため、取りすぎるとむくみの原因になるので注意が必要です。
選ぶときには、無塩タイプのものを選ぶと◎
3.朝食べる
美容にいいリコピンですが、摂取する時間も大切です。
昼や夜よりも朝食べたほうがリコピンを体内に長時間キープできると言われています。
トマトの色によって含まれているリコピンの量は違うの?
最近では赤いトマト以外にもオレンジや黄色、黒、緑のトマトを見かけることが多くなりました。
リコピンを摂取するときに注意したいのは、トマトの色。
特に緑のトマトにはリコピンが含まれていないので、リコピンを摂取したい人は他の色を選ぶことをおすすめします。
リコピンが摂れるおすすめトマトレシピ4選
毎日の食事でリコピンを摂りたいときにおすすめのメニューをご紹介していきます。
トマトジュースでミネストローネ
- トマトジュース(無塩) 200ml
- 玉ねぎ 1/2個
- ズッキーニ 1本
- にんじん 1/4本
- じゃがいも 1個
- コンソメ 小さじ1
- 塩、こしょう 各少々
- 水 400ml
- オリーブオイル 大さじ1
市販のトマトジュースを使えば、ミネストローネも簡単に作ることができます。
【準備】人参、じゃがいもは皮をむく。
- 玉ねぎ、ズッキーニ、にんじん、じゃがいもは1cm角に切る。
- 鍋にオリーブオイルをひき中火で熱したら、1を入れて玉ねぎが透き通るまで炒める。
- 2に水、トマトジュースを加えて煮立ったら、コンソメ、塩、こしょうを加え、野菜が柔らかくなるまで煮る。
ラタトゥイユ
ラタトゥイユとはフランス南部の名物の煮込み料理のことです。
そのまま食べられるだけでなく、パンに乗せたり、パスタソースにしたり、肉料理の付け合せにしたりと色々な使い方ができます。
- カットトマト缶 1缶(400g)
- なす 1本
- ズッキーニ 1本
- パプリカ(黄) 1個
- 玉ネギ 1個
- にんじん 1/2本
- にんにく 1かけ
- 塩 小さじ1/2
- 砂糖 小さじ1
- こしょう 少々
- オリーブオイル 大さじ1
- ローリエ 1枚
- なすとズッキーニは1cmの輪切りに、パプリカと玉ねぎ・にんじんは2cmのさいの目に切る。にんにくはみじん切りにする。
- 鍋にオリーブオイルを入れて中火で熱したら、にんにくを入れて炒める。香りがでてきたら、にんじん、玉ねぎ、パプリカ、ズッキーニ、なすの順に入れてさらに炒める。
- 2にトマト缶入れ塩、砂糖、こしょうで味付けをする。
- ローリエを加えたら、落し蓋をして弱火で30〜40分煮込む。
トマトケチャップ
自分でケチャップを作るのは難しそうにも思えますが、実は自宅にある調味料で簡単に作ることができます。
- トマト 6~8個(1.2kg)
- 砂糖 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
- オイスターソース 大さじ1
- お酢 40cc
- トマトは湯むきしたあとミキサーに入れて、なめらかになるまで撹拌する。
- 1と砂糖、塩、オイスターソース、お酢を鍋に入れて中火で熱し、沸騰したら弱火にして量が2/3程度になるまで煮詰める。
- 熱いうちに煮沸消毒した瓶に詰める。
トマトジャム
トマトをジャムにすると、まるで果物ジャムのようにフルーティーで甘く、とてもおいしくなります。
トマトが嫌いなお子さんにもおすすめです♪
- トマト 3個
- 砂糖 トマトの重量の30%
- レモン果汁 小さじ1
- トマトは湯むきしてヘタを取り除く。
- 1をザク切りにして鍋に入れ、砂糖とレモン果汁を加えて30分置いておく
- 2を火にかけて、弱火で時々アクを取り除きながら煮る
- とろみがついたら火を止めて、熱いうちに煮沸消毒した瓶に詰める
リコピンがたくさん含まれている商品が続々登場!
最近では、市販の商品でもリコピンを多く含むものが販売されています。
【カゴメ】濃厚リコピントマトケチャップ
高リコピントマトを100%使用したケチャップです。
カゴメトマトケチャップと比べて、2倍のリコピンを含んでいます。
【デルモンテ】リコピンリッチ トマト飲料
デルモンテからも「リコピンリッチシリーズ」といった、リコピンが多く含まれている商品が発売されています。
その中のリコピンリッチ トマト飲料は、食塩無添加で同社のトマトジュースと比べて1.5倍のリコピンを含んでいます。
【カゴメ】高リコピントマト(生鮮トマト)
スーパーでも見ることがある「カゴメ高リコピントマト」は、カゴメが開発したリコピンを多く含む生鮮トマトです。
同社の「こくみトマトラウンド」と比べて1.5倍のリコピンを含んでいます。
また、カゴメ高リコピントマトは、ホームセンターなどで苗も販売されています。
トマト料理が手軽に食べられる冷凍食品・冷凍弁当
通販で購入できる低糖質冷凍弁当サービス「ナッシュ」には、トマトを使用したメニューが充実しています。
トマト料理を作るのが面倒なときでも、電子レンジで温めるだけですぐに食べられるのでおすすめです。
- あさりとえびのトマトリゾット
- 牛肉の彩りトマトソース
- きのことチーズのトマトハンバーグ
- チキンのトマトチーズがけ
- ふんわり白身魚のトマトディップ
通販で買えるトマトスープ
本格的なトマトスープを手軽に味わえるおすすめ商品をいくつかご紹介していきます。
ナッシュ「丸ごとトマトのミネストローネ」
ナッシュの「丸ごとトマトのミネストローネ」はトマトが丸ごと入った食べごたえのあるスープ。
全部食べてもカロリーは82kcal、糖質13.6gとカロリーも糖質も控えめです。
冷凍食品なので、長期間保存できるため家に常備してもいいですね。
また、電子レンジで温めるだけですぐに食べられるのも嬉しいポイント。
マルちゃん 素材のチカラ トマトスープ
カゴメ 野菜たっぷり トマトのスープ
まとめ
1日に摂取すべきリコピンの量は、1日あたり15mg程度を目安にするのがおすすめ。
大きめのトマト2つ分、トマトジュースの場合はおよそ150mlで摂取可能です。
トマトに含まれるリコピンは、柿・ピンクグレープフルーツ・マンゴー・人参・スイカにも含まれていますが、毎日15mgのリコピンを摂るには毎日意識して摂取するように心がけることが大事です。
リコピンに関する知識をおさらいしておきましょう。
- リコピンは抗酸化作用が高く、美容への効果が期待されている。
- オリーブオイルなどの油と一緒に食べると吸収率が上がる。
- トマトジュースやトマト缶を使うと効率よく摂取できる。
- 朝にリコピンを摂取すると1日中効果が期待できる。
リコピンは意識しないと不足しがちな栄養素ともいえます。
毎日積極的にトマト料理を食べたり、高リコピン食品などを活用してリコピンを効率よく摂取していきましょう!
【参考】
・活性酸素と酸化ストレス|厚生労働省 e-ヘルスネット
・抗酸化物質|厚生労働省 e-ヘルスネット
・わかさの秘密・リコピン
・カゴメ株式会社 トマト大学