ここ数年、糖質制限食ブームを受けて、糖質オフのパンが続々と登場しています。
そこで記事では、コンビニやスーパー、通販で買える糖質オフのパンや、パンを楽しみながら糖質オフを実現する方法、ダイエットレシピなどもご紹介していきます!
低糖質食品はナゼ人気?
買い物に行けば必ずといっていいほど見かけるようになった糖質オフの商品。
「糖質ゼロ麺」や「低糖質スイーツ」など種類も様々ですが、最近は特に「糖質オフのパン」が増えていると感じます。
理由は、日本人のパンの消費量が増えていることと、「パンを食べながら糖質オフも実現したい」という消費者のニーズに応える商品が広く展開されていることが考えられます。
今や日本の一世帯あたりのパンの支出額はコメを上回っているという国の統計があるほど、日本人はパンを好んで食べています。
同時に、糖質の摂り過ぎに気を付けようという意識は中高年だけでなく、若い世代の人達にも広がっています。
糖質を摂り過ぎることの健康リスク
一方で、糖質は血糖値を上げる原因の一つでもあり、糖質の摂り過ぎは肥満や糖尿病などの生活習慣病につながりやすいと言われています。
最近では、健康を意識する人やダイエットをしたい人にも糖質を摂り過ぎない食べ方が注目され、ブームになっています。
そもそも糖質とは何?
「糖質」とは、「炭水化物」から「食物繊維」を差し引いたものです。
食品の成分表示では、「糖質」と「食物繊維」の合計が「炭水化物」として表示されています。
糖質は、パンやごはん、麺類、いもなどに含まれるでんぷんや、砂糖、はちみつなどに多く含まれています。
糖質は私たちの体や脳の主なエネルギー源であり、健康に欠かせない栄養素であると言われています。
糖質オフダイエットの注意点
病気にかかっている人や、治療中で薬を飲んでいる人は、糖質オフダイエットを行う前に必ず医師に相談する必要があります。
糖質はどんな食べ物に糖質が多い?
糖質オフがブームの理由を見てきましたが、糖質はどんな食べ物に多く含まれているのでしょうか。
糖質が多い食べ物、少ない食べ物には次のようなものがあります。
糖質が多い食べ物
白米、白いパン、麺類、いも類、菓子類、砂糖、ドライフルーツなど
糖質が少ない食べ物
葉物野菜、海藻類、きのこ類、肉類、魚介類、卵、ナッツ類、オイル(オリーブオイルなどの純粋なオイル)など
一般的に、白米や小麦を使った主食、菓子類には糖質が多く含まれています。
パンは糖質が多い
ではここで、通常のパンにはどのくらい糖質が含まれているのかを見てみましょう。
品目 | 糖質量 |
---|---|
食パン6枚切り 1枚(60g) | 26.6g |
フランスパン 6cm幅1切れ(50g) | 27.4g |
ライ麦パン 1.5cm厚さ1枚30g | 14.1g |
ロールパン 1個30g | 14.0g |
クロワッサン 1個40g | 16.9g |
あんパン 1個80g | 38.0g |
クリームパン 1個110g | 44.2g |
甘いあんパンやクリームパンは、やはり糖質量も多くなっています。
また、一度に何個もパンを食べるような食事の仕方をすると、もちろん糖質量も多くなってしまいます。
次に、糖質が少ない食べ物のうち、ほうれん草とサケの糖質量を見てみましょう。
・ほうれん草1株20g(正味18g):糖質0.1g
・サケ1切れ120g:糖質0.1g
ご覧のように、これらにはほとんど糖質が含まれておらず、通常のパンと比べても非常に少ないことが分かりますね。
ちなみに、ごはん1膳と食パン1枚を比較すると、食パン1枚の糖質は26.6g、ご飯1膳100gの糖質は約35.6gです。
食パン1枚であれば白飯よりも糖質は低めですが、2枚食べると一気に逆転してしまうので注意しましょう。
パンの糖質量が分かったところで、次の項目では適正糖質を摂ることを推奨している「ロカボ」の基準について紹介します。
(※糖質量は「日本食品標準成分表(七訂)」、女子栄養大学出版部「糖質早わかり」に基づいています。)
ロカボとは「ゆるやかな糖質オフ」
糖質オフといっても、どれくらい糖質を摂ればいいのか分かりづらいという人もいると思います。
ここでは、ひとつの参考情報として、北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟医師が提唱する「ロカボ」の基準について紹介します。
ロカボの基準
ロカボでは、「おいしく楽しく適正糖質を摂る」ことを推奨しており、極端な制限とは異なります。
具体的なロカボの基準は以下の通りです。
- 1食の糖質量は20~40gに抑える
- デザートの糖質量は10g以下に抑える
- 1日の糖質量は70~130gに抑える
- カロリー・脂質・タンパク質に制限はない
ちなみに、「一般社団法人 食・楽・健康協会」のロカボ公式サイトによると、一般的な日本人は1日300gくらいの糖質を摂っているそうです。
普通の人がロカボを実践しようと思えば、普段よりもかなり糖質を減らすことになりそうですね。
しかし、ロカボにはカロリーや脂質・タンパク質には制限がありません。糖質さえ気をつければ、お腹いっぱい食べても構わないというのがロカボの基準です。
空腹を我慢するダイエットとは異なるので、「これならできそう」と思う人も多いのではないでしょうか。
ロカボについての詳細は、ロカボ公式サイトをご確認ください。
参考サイト:ロカボ公式サイト
糖質オフのパンはどんな原材料が使われているの?
通常のパンには、精製された小麦粉や砂糖などが使われており、糖質量は多めです。
一方、糖質オフのパンには以下のような原材料がよく使われています。
- ブラン(ふすま):穀物の外皮の部分。
- 小麦胚芽:小麦の胚芽部分で、成長すると芽になる。
- 大豆粉:大豆を粉末状にしたもの。
- オーツ麦:イネ科の穀物のひとつ。えん麦とも呼ばれる。
- ライ麦:イネ科の穀物のひとつ。
- 小麦グルテン:小麦に含まれるタンパク質。
- 人工甘味料:トレハロース、アセスルファムKなど。
- 天然甘味料:エリスリトール、ステビアなど。
一般的に、糖質オフのパンにはブランや小麦胚芽、大豆粉、オーツ麦、ライ麦などがよく使われ、食物繊維が豊富に含まれています。
また、パンの粘りや弾力のもととなる小麦グルテンや、砂糖の代わりとなる人工甘味料、天然甘味料もよく使われます。
体質に合わない食材や避けたい食材などがある場合は、原材料を確認してから選ぶようにしましょう。
コンビニ・スーパーで買える糖質オフのおすすめパン
コンビニやスーパーで買える糖質オフのパンを紹介します。身近なところに売られているので、欲しい時にすぐ購入できるのが魅力です。
糖質オフのパンといえばローソン!ブランパンシリーズ
ローソンのブランパンシリーズは、米ブランやオーツ麦ブランを使った低糖質パンです。
2012年の発売以来、リニューアルを繰り返している同シリーズは、シリーズ累計2億3,000万個以上を売り上げており、ローソンの大ヒット商品となっています。
乳酸菌を配合したロールパンや、プロテインを加えたブランビスケットパン、総菜パンなど、ラインナップが豊富に揃っています。
ローソンのパンの糖質量
品目 | 糖質量 |
---|---|
ブランパン2個入(120円) | 2.2g |
ブランパン4個入(230円) | 2.2g |
ブラン入り食パン 4枚入(130円) | 13.4g |
ブランビスケットパン(140円) | 18.7g |
ブランのアンパン(150円) | 16.4g |
ブランのジャムパン(120円) | 14.6g |
ブランのサラダチキンマヨネーズパン 2個入(150円) | 6.2g |
パスコの低糖質シリーズ
パスコは、ブランや大豆粉などを使用した低糖質シリーズのパンを販売しています。
取り扱いのあるスーパーやドラッグストアなどで購入できます。
パスコの商品
低糖質ブラン食パン3枚入 | 7.8g |
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低糖質ブレッドブラン2個入 | 11.7g |
低糖質イングリッシュマフィンブラン | 15.6g |
低糖質ソーセージパン | 17.5g |
低糖質パンケーキ メープル&マーガリン | 19.9g |
低糖質ワッフルブラン | 14.7g |
通販・宅配で買える糖質オフのおすすめパン
続いて、通販や宅配サービスで買える糖質オフのパンをご紹介。
冷凍状態で届くので長持ちする他、自分でお店に買いに行かなくても購入できるのが魅力です。
ナッシュの糖質控えめパン
ナッシュは糖質控えめの料理を60種類以上も取り揃えている宅配食サービスです。
ナッシュのパンは、「バンズパン」と「バターロール」があり、バンズパンは1個あたりの糖質がなんと2.1g。
糖質制限中だけどパンが食べたい!というときでも食べやすいのが特徴です。
ナッシュのパンメニュー
・バンズパン(4個) 1個あたり糖質2.1g
・バターロール(4個) 1個あたり糖質4.5g
ニチレイフーズダイレクト パンdeスマート
グルメ食品やダイエット食品を豊富に扱うニチレイフーズダイレクトでは、小麦たんぱくやふすま、大豆粉などを使用した低糖質ロールパン・ワッフルが販売されています。
冷凍庫で保存し、自然解凍して食べることができます。
ニチレイフーズダイレクトの商品
品名 | 糖質量 |
---|---|
パンdeスマート プレーン10個入(777円) | 2.3g |
パンdeスマート バラエティーセット20個入(2,905円) | プレーン・バジル3.4g オレンジピール5.3g |
パンdeスマートワッフル プレーン&レーズン10個入(1,386円) | プレーン1.9g レーズン4.6g |
パンdeスマートワッフル プレーン&チョコ10個入(1,980円) | プレーン1.9g チョコ2.0g |
オーマイパンの低糖質ふすまパン
オーマイパンの低糖質ふすま粉パンは通常の食パンと比べて88%の糖質をカットされたパンなので「パンは好きだけど糖質を考えるとちょっと…」と、食べることを我慢していた方でも安心して食べられるのでおすすめです。
しかも、イーストフード・乳化剤不使用のパンなんです。添加物を使わなくても美味しく仕上げられているのが見事です。
糖質が気になる年齢になったら今まで食べていたパンからオーマイパンにシフトするのがおすすめです。
「パンで糖質オフ」を実現する方法
ここで紹介するのは、パンを買う時や外食でパンメニューを選ぶ時、また、自宅で料理をする時に“パンで糖質オフ”を実現するための方法です。
白いパンより茶色いパンを選ぶ
パンを選ぶ時は、精製された小麦粉で作られた“白いパン”よりも、代わりにライ麦や全粒粉、オーツ麦、大豆粉などを配合した“茶色いパン”の方が糖質量は少なくなります。
また、これらに含まれる豊富な食物繊維には、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。
糖質オフと明記されたパンを選ぶ
もっとも分かりやすい方法が、商品に「糖質オフ」や「低糖質」などと明記されているパンを選ぶことです。
自分で糖質量を調べて選ぶのは大変で苦手…、という人でも簡単に選べます。
サンドイッチよりオープンサンド
外食メニューや料理を作る時は、パンで具を挟むサンドイッチよりも、薄いパンの上に具をのせるオープンサンドの方が、パンの量が半分になるので糖質量も減らせます。
野菜や肉、サーモン、卵など、たっぷりの具をのせたオープンサンドなら栄養バランスも良くなりますね。
小麦粉の代わりにおからパウダーを使う
最近、おからパウダーが低糖質食材として注目されています。
パンケーキなどを作る時、小麦粉の代わりにおからパウダー使うと糖質量を抑えることができます。
おからパウダーは満腹感を感じやすく、食物繊維も豊富なため、特にダイエットをしたい人に人気があります。
糖質オフを実現するおすすめのレシピ
「糖質オフ」と書かれていなくても、身近なパンや食材を使って糖質を抑えたメニューを作ることは可能です。おすすめのレシピを紹介します。
ライ麦パンのオープンサンド
パンの中では糖質が少な目のライ麦パンに、低糖質食材であるアボカドとえびをのせた簡単なオープンサンドです。
- ライ麦パン スライス1枚
- アボカド 1/4個
- えび 4個
- マヨネーズ 大さじ1
- レモン汁 少々
- アボカドは種を取り除いて皮をむき、薄くスライスする。えびは殻と頭を除いて茹でておく。
- ボウルにアボカドとえびを入れてマヨネーズ、レモン汁で和える。
- ライ麦パンの上に2をのせて完成。
おからパウダーで糖質オフパンケーキ
おからパウダーを使うことで小麦粉の量を半分に抑えています。
- おからパウダー 50g
- 薄力粉 50g
- 卵 1個
- ベーキングパウダー 小さじ1
- 豆乳 80cc
- 砂糖 小さじ2
- ボウルにおからパウダー、薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖を入れてよく混ぜる。
- 卵と豆乳を加えてさらに混ぜ、生地をつくる。
- フライパンに油(分量外)を入れて火にかけ、生地の1/3量を入れて両面を焼く。
- 残り2枚を同様に焼いて完成。好みでバターなどをつける。
きなこ衣のからあげ
パン以外のメニューでも、料理に使うパン粉や小麦粉の糖質が気になるという人はいると思います。
ここで紹介するきなこ衣のからあげは、小麦粉の代わりにきなこを衣にすることで低糖質を実現しています。
- 鶏もも肉 300g
- 卵 1個
- きなこ 40g
- 調味料(にんにくのすりおろし 小さじ1/2、 しょうがのすりおろし 小さじ1/2、しょうゆ 大さじ1、 塩 小さじ1)
- 鶏肉は一口大に切り、調味料を合わせたものをもみ込み、30分ほど置く。
- 溶き卵を1にもみ込み、きなこをまぶして油で揚げて完成。
まとめ
最近はダイエットや健康のために低糖質を意識する人が増えています。
通常のパンは糖質が多めですが、コンビニや通販でも販売されている「糖質オフ」のパンなら、パンを楽しみながら糖質オフが実現できます。
また、身近なパンでも薄くスライスしてオープンサンドにしたり、小麦粉の代わりにおからパウダーを使ったりすることで、糖質量を減らすことも可能です。
自分が無理なく取り組めるやり方で、低糖質のパンを楽しんでみてはいかがでしょうか。
宅配食サービスの「ナッシュ」は、パンだけでなく、おかずやスイーツもすべて糖質に配慮されています。
おかずはタンパク質がたっぷりなので、栄養バランスのよい食事を手軽に摂りたい人にもおすすめです。