サバ缶は複数のテレビ番組で「健康・美容・ダイエットに良い!」と話題になり、一躍ブームとなりました。
魚は「肉より割高」「調理が面倒」「ごみ処理が困難」などの理由で日本人の魚離れが急速に進んでいると言われていましたが、サバの魅力が見直されたことでサバ缶の生産量が伸び、2017年には魚缶の売り上げでトップに躍り出るまでになりました。
サバ缶は健康意識の高いシニア世代や美容に気遣う30~40代の女性にとどまらず、若い世代から中高年まで、幅広く支持されているのも特徴です。

この記事では、サバ缶の魅力、美容や健康への効果について余すところなく紹介していきます!
サバ缶が人気の7つの理由

サバ缶の一番の魅力は栄養価が高いこと。
健康志向の人や美容に気遣う人に愛されているのには、サバに含まれている栄養に秘密があります。
サバ缶には良い油「DHA・EPA」が豊富!
体にいい油の代表として、近年にわかに注目を集めているDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)。
DHAとEPAは、サバやイワシ、マグロ、ブリ、サンマなど、特に青魚に豊富に含まれている成分で、缶詰のサバ缶にも多く含まれています。
DHA・EPAの含有量が表示されているサバ缶もあるので、商品を買う時にはチェックしてみましょう。
美容のためにサバを食べているという人の中には、目のクマを予防するために日常的に食べている人も多くいます。血の巡りが悪くなって目のクマができる人もいるので、サラサラな血になって血の巡りが良くなることでクマ予防になるといわれています。
また、血の巡りが良くなることで代謝の向上につながり、ダイエットにも影響してくるとも言われます。
また、DHA・EPAを含む海産物を摂取することで、次のような健康効果があると言われています。
・関節リウマチの症状を緩和する
・体脂肪の消費を促進する
・認知症やもの忘れを予防する
・心筋梗塞のリスクを低下させる
また、国立がん研究センターと筑波大学の研究では、魚をほとんど食べない人は、大動脈疾患で死亡するリスクが高いことを、36万人以上を対象にした解析で明らかにしました。
少なくとも月1~2回魚を食べていれば、大動脈疾患で死亡するリスクは高くならないことも分かったそうです。
参考元:
・厚生労働省「統合医療」情報発信サイト・京都大学公式HP
「魚油摂取は交感神経を介して、「脂肪燃焼細胞」を増やす-「魚油」の効果で体脂肪燃焼を促す新メカニズムを解明」・国立がん研究センター
「魚をほとんど食べない人で大動脈疾患死亡が約2倍に増加」
鯖缶は骨を強くするカルシウムがたっぷり!
サバ缶のメリットのひとつが、小骨ごと食べられるという点です。
小骨にはカルシウムが豊富なので、サバ缶には生サバよりもはるかに多くのカルシウムが含まれています。
カルシウムは骨を強くし、骨粗しょう症の予防に役立つ栄養素です。
サバ缶でタンパク質を補える
サバ缶は、現代人が不足しがちなタンパク質も補うことができます。
「国民健康・栄養調査」によると、近年の日本人のタンパク質摂取量は、性別・年代を問わず減少傾向にあります。
サバ缶は手軽なタンパク質の補給源としてもおすすめです。
鯖缶は味のレパートリーが豊富!

サバ缶は味付けの種類が豊富さなことも魅力です。
水煮、味噌煮、味付き、焼き塩サバ、レモンバジル味、オリーブオイル漬けなど、食品メーカーも積極的にサバ缶商品を展開しています。
よりおいしくサバ缶を食べるために、自分好みの味を見つけるのも楽しいですね。
鯖缶は非常食にもおすすめ!

常温で長期保存が可能なサバ缶は非常食にも向いています。
私たちは、いつどのような自然災害に見舞われるか分かりません。災害時に備え、非常食は少なくとも1週間分の備蓄が必要であると言われています。
特に栄養価が高いサバ缶は、複数ストックしておくといざという時にも使えます。
鯖缶は下処理いらずで時短が可能

魚食が現代人に敬遠される理由として、「調理が面倒」や「ごみ処理が大変」というものがありましたが、サバ缶ならこのような問題もクリアできます。
サバ缶は、仕事などで忙しく、「料理や家事は時短を重視したい!」という現代人のニーズにもマッチしています。
魚缶は入手しやすい!でもサバ缶は品薄になることも
魚缶はリーズナブルで、かつコンビニやスーパーなどでも身近に買える食材です。
しかし、最近のサバ缶に関して言えば、サバ不漁とサバ人気の影響で品薄になりがちです。
サバ缶を食べたい時にすぐ食べられるようにするには、「魚缶だからいつでも買える」とは思わずに、スーパーなどで見つけたらすぐ購入し、ストックしておくと良さそうですね。
また、低価格が売りだったサバ缶ですが、原料が高騰し、マルハニチロではサバ缶の33品目を2018年9月から約10%値上げしています。
こうした背景から、新たに人気が急上昇しているのがイワシ缶です。
値上げでサバ缶の消費が鈍り、イワシ缶の人気が続けば、今後サバ缶の品薄が解消される可能性もあるのかもしれません。
アレンジで美味しい!おすすめのサバ缶水煮レシピ5選
そのまま食べてもおいしいサバ缶ですが、最近はサバ缶をアレンジ料理で食べる人が増えています。ここでは、特にアレンジがしやすいサバ水煮缶を使ったおすすめの簡単レシピを紹介します。
鯖缶カレー

サバ缶好きに大人気の、サバ缶を使ったカレーのレシピです。ここではサバ水煮缶を使用しいていますが、サバ味噌煮缶を使うと和風カレーに仕上がります。
- サバ水煮缶 1缶
- トマト缶 1缶
- コンソメ 1個
- カレー粉 大さじ2
- しょうが・にんにく 各1/2かけ
- 塩・胡椒 各少々
- 油 小さじ2
- フライパンに油、すりおろしたしょうが・にんにく、カレー粉を加えて弱火で炒める。
- 香りが立ったらトマト缶、コンソメ、サバ水煮缶を漬け汁ごと加えて10分程煮る。
- 塩、胡椒で味を整えて完成。
鯖缶の和風パスタ

サバ缶ならおしゃれなパスタも手早く作れます。
- パスタ 80g
- サバ水煮缶 1/2缶
- キャベツ1枚
- めんつゆ 大さじ1
- キャベツを一口大にカットする。
- 鍋に湯を沸かし、塩(分量外)を加えてパスタを茹でる。
- パスタが茹で上がる1分前にキャベツを加えて一緒に茹でる。
- 茹でたパスタとキャベツの水気を切ってボウルに入れ、めんつゆとサバ水煮缶を漬け汁ごと加えて和える。
- お皿に盛り、好みで刻んだしそやのり、ねぎなどをちらして完成。
サバ缶炊き込みご飯
サバ水煮缶を使った炊き込みご飯のレシピです。
- 米 2合
- サバ水煮缶 1缶
- 人参 3㎝分
- しょうが 1かけ
- 醤油 小さじ2
- 酒大さじ1
- 米を洗って30分吸水しておく。
- 人参としょうがは千切りにする。
- 炊飯器に米、醤油、酒、サバ水煮缶の煮汁を入れ、2合の目盛りまで水を加える。
- サバ水煮缶、人参、しょうがを加えて普通に炊く。
- ごはんが炊けたらしゃもじで混ぜてお皿に盛り、好みでねぎやのりなどをちらして完成。
鯖缶と大根の煮物
サバ水煮缶を使うと煮物も手軽に作れます。
- サバ水煮缶 1缶
- 大根 1/3本
- しょうが 1かけ
- 水 1.5カップ
- 醤油 大さじ1.5
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1/2
- 大根を1㎝厚さの半月切りにして下茹でする。
- しょうがは千切りにする。
- 鍋に水としょうが、調味料、1の大根、サバ水煮缶を漬け汁ごと入れて、落し蓋をして煮る。
- 煮汁が半分程度になるまで煮詰めて完成。
サバ缶とキャベツのごま和え
たっぷりのキャベツを使った副菜のレシピです。
- サバ水煮缶 1缶
- キャベツ 4枚
- しょうが 1かけ
- 砂糖 小さじ1
- 酢 小さじ1
- 醤油 大さじ1
- すりごま 大さじ3
- キャベツを一口大にカットして1分ほど茹で、水気をしっかり絞る。
- ボウルにサバ水煮缶の漬け汁、しょうがのすりおろし、砂糖、酢、醤油を入れて混ぜ合わせる。
- 2にほぐしたサバ水煮缶、キャベツを加えて和え、すりごまを加えて混ぜる。
- お皿に盛り付けて完成。
どこのメーカーの鯖缶が美味しい?
鯖缶は多くの食品メーカーが販売しているので、どの鯖缶が一番美味しくて栄養が多いの?と迷ってしまいますよね。
ここで、当サイト編集部スタッフの間で人気の高かった鯖缶をご紹介します!
西友・みなさまのお墨付き
「骨までやわらか鯖 水煮缶 190g」

西友のプライベートブランドの「みなさまのお墨付き」シリーズの鯖缶です。
水煮・みそ煮・味付缶の3種類の味があるので、そのまま食べるのも◎
料理に使うなら水煮がおすすめです。

魚の匂いが強過ぎないので、青魚が苦手な方でも食べやすいです!
【内容量】 1缶あたり190g
【価格】178円(税込み)
伊藤食品 美味しい鯖
伊藤食品の鯖缶は、
- 水煮
- 味噌煮
- 醤油煮
- 水煮(食塩不使用)
- 水煮(黒胡椒・にんにく入り)
- 旬鯖限定 鯖味噌煮
- 旬鯖限定 鯖水煮
の7種類があります。
【内容量】1缶あたり190g
【価格】1缶あたり300 円(税込)~
旬鯖限定シリーズの場合は、414円~とやや高めですが珠玉の美味しさが魅力!

他のメーカーよ比較するとやや価格が高めですが、高いだけあって大満足の美味しさです。特に旬鯖限定シリーズは超おすすめです!
サバ缶をダイエットや健康に活かすコツ
DHA・EPAを含むサバ缶などの海産物を摂ることには、体脂肪の消費促進や、心筋梗塞のリスクを低下させるなどの健康効果があると言われています。ここでは、サバ缶をダイエットや健康に活かすコツについてまとめました。
鯖缶は汁ごと調理に使う
DHA・EPAは、サバ缶の漬け汁にも多く含まれています。そのため、料理にはサバ缶を汁ごと使うようにしましょう。
サバ水煮缶を漬け汁ごと使ったおすすめのレシピは、後ほど紹介しますね。
魚を食べるのと同時にリノール酸を含む食品の大量摂取に気をつける
サバ缶をダイエットや健康に活かすには、魚を食べる習慣を身に着けるだけでなく、日々の食事で知らず知らずのうちに摂取している「サラダ油やスナック菓子などに含まれるリノール酸」の摂取量を減らすこととも重要です。
人が体内で合成できない必須脂肪酸には次の2つがあります。
・「n-3系脂肪酸」……DHA・EPAやαリノレン酸が代表的
・「n-6系脂肪酸」……リノール酸が代表的
これらは必須脂肪酸のため、食べ物から摂取する必要があります。
「日本人の食事摂取基準(2015年)」では、18~49歳の女性の場合の摂取目安量は次の通りとなっています。
・「n-3系脂肪酸」……1日1.6gが目安
・「n-6系脂肪酸」……1日8gが目安
しかし、「平成25年国民健康・栄養調査」によると、日本人女性の摂取量は国の目安を満たしていますが、「n-6系脂肪酸」の摂取比率が多めの傾向にあるそうです。
「n-6系脂肪酸」の中でも代表的なリノール酸は、サラダ油やコーン油、紅花油などに含まれており、食べ物では天ぷらや唐揚げ、スナック菓子などに多く使われています。
リノール酸の大量摂取は、炎症などを引き起こす懸念があるとの指摘もあります。
これらを踏まえると、サバ缶などの魚食を摂取しながらバランスの良い脂肪酸の摂取を心掛けることが、ダイエットや健康に活かすコツといえそうです。
「食事はバランス良く」が基本
ここまでサバ缶の健康効果について触れてきましたが、いくらサバ缶が体に良いからといって、極端にサバ缶ばかりを食べる食生活では栄養が偏ってしまいます。
脂肪酸に限らず、食事はバランス良く摂ることを意識し、一部の食材に偏ってしまわないように注意しましょう。
まとめ
ブームが続いているサバ缶についてご紹介しました。
サバ缶はDHA・EPAやカルシウム、タンパク質などの栄養が豊富であり、かつ「時短」がキーワードの現代人のライフスタイルに合っていることが、人気の理由であるといえます。
さらに、サバ缶は常温で長期保存が可能なため、災害時の非常食としても活用できることから、改めて見直されています。
サバ缶をダイエットや健康に活かすには、単にサバ缶を食べるだけでなく、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
そのまま食べるだけでなく、アレンジ料理も楽しみながら、サバ缶を食卓に取り入れましょう!
サバが苦手な方の中には、イワシの缶詰の方が食べやすいというという方もいます。
EPAやDHAを摂りたい方はイワシの缶詰を活用したレシピを参考にしてみてください!

