バレンタインデーが近くなってくるとよく耳にするのが、「チョコを食べるとニキビが増えてしまうよね…」という会話です。
チョコとニキビは実際に関係あるのでしょうか。
脂質を多く摂ると、吹き出物が出やすいイメージはありますが、実際にチョコとニキビの因果関係を深く考えたことがある方は少ないでしょう。
今回は、チョコを食べすぎるとニキビができる?という根本的な疑問や不安について解説していきたいと思います。
今まで気になっていた方も、本記事を見れば納得できる内容になっているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
チョコを食べすぎるとニキビができる?

チョコを食べすぎると、ニキビができやすくなると感じる方はいらっしゃるのではないでしょうか。
チョコには糖分と脂質が多く含まれているため、皮脂の過剰分泌を引き起こし、ニキビを発生させる場合もあります。
ここでは、チョコとニキビの因果関係をみていきましょう。
チョコとニキビの因果関係とは
チョコには、肌に影響を与える成分が含まれています。
それは、決して悪いもの・良いものと二極化するものではないですが、チョコに含まれる砂糖やバターは皮脂の分泌を促すため、毛穴が詰まりやすくなるのは事実です。
また、糖分と脂質が多いミルクチョコは、皮脂の分泌をさらに活性化させる可能性があるため、ニキビができやすい体質の方は食べる量に注意が必要になります。
原因①糖質の過剰摂取

チョコの食べすぎでニキビができてしまうのは、チョコに含まれる糖質が原因です。
適度な糖質の摂取は問題ありませんが、糖質を摂りすぎると、糖が体内でタンパク質と結合して悪玉物質AGEsを生成します。
悪玉物質AGEsとは、体内で生成される老化物質で、糖化によってタンパク質が変性した物質で、この一連の流れを糖化といいます。
糖化が進むと、悪玉物質AGEsにより、肌の新陳代謝を活性化させる酵素が阻害されてしまいます。
このように、糖質の過剰摂取により、肌の新陳代謝が乱れて皮脂や古い角質が排出されずに毛穴に詰まり、ニキビが発生してしまう可能性があります。
また糖質の過剰摂取は、糖質がタンパク質と結合して、タンパク質を消費してしまうことで、肌のハリも失われてしまう原因にもなるので、糖質の過剰摂取はニキビの原因のひとつといえるでしょう。
原因②脂質の摂りすぎにも注意
チョコの食べすぎでニキビができてしまうもうひとつの理由に、チョコに含まれる脂質が原因の場合もあります。
そもそもニキビは、毛穴に汚れや皮脂が詰まることが原因で皮膚トラブルになります。
脂質を過剰摂取すると、皮脂の分泌が促されることで、毛穴に皮脂が詰まってニキビができやすい肌状態になるのです。
チョコ以外にも、脂質の多い食べ物もあり、チョコと一緒にスナック菓子やクッキーなどを多く摂ると、皮脂の過剰分泌が起きるので注意が必要になります。
チョコのトッピングやお酒を飲む際に一緒に食べる機会が多いピーナッツも、脂質が多い食物のため、食べすぎるとニキビの原因になるので注意しましょう。
チョコを食べすぎたときの対処法

チョコを食べすぎたと感じたら、そのままにしておくよりも早めに対処をすることが大切です。
ここでは、チョコの食べすぎによる肌への影響を抑える具体的な対処法を紹介しましょう。
食事を改善し血糖値の上昇を安定させる
チョコを食べすぎた後は、血糖値が上昇します。
血糖値が高いと、肌荒れ・乾燥・シミ・くすみなどの症状がでることがあるので、血糖値を下げるために糖質を抑えたバランスの良い食事をするようにしましょう。
野菜や果物、高タンパク低カロリーの食事を取り入れると、肌の回復をサポートする効果が期待できます。
ビタミンCやビタミンE、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂取すると、肌の炎症を抑え、日常的な肌の状態を整える効果も期待できるのでぜひ、試してみてください。
ニキビができたらスキンケアも忘れずに

チョコを食べすぎた翌日やその週は、皮脂の分泌を抑えるスキンケアを行うことが大切です。
皮脂の分泌が多いと感じたら、クレンジングをピーリングジェルなどに変えるのもよいでしょう。
また、クレンジングで毛穴の汚れをしっかりと落とすことは大切ですが、クレンジングをしすぎると、皮脂の分泌をさらに過剰にする可能性もあります。
その際は、1日目はピーリングジェルでクレンジングをして、様子を見て翌日の洗顔料を変えるようにしましょう。
洗顔後は、保湿不足がニキビの原因になることもあるので、化粧水で毛穴を引き締めるようにしてください。
さっぱりタイプの化粧水や、乳液・クリームを使うと肌の清潔を保ちやすくなります。
日常的にバランスのよい食生活をする
糖分の多い食物は、ニキビの原因である皮脂の分泌を増加させると考えられていました。
一昔前は、甘いものやチョコを控えるとよいとされていましたが、現在では糖質制限などはせずに、全体的なバランスの摂れた食事を摂ることが推奨されています。
また、ニキビの原因は食事だけでなく、睡眠やストレスなど少しの生活の乱れが悪化の原因となりやすいともいわれているので、チョコの過剰摂取だけではなく、生活習慣を見直してみるのもよいでしょう。
チョコを食べてもニキビにならない方法

チョコには、多くの糖質と脂質が含まれているため、皮脂の過剰分泌が起きやすくなります。
しかし、チョコはおいしいので食べたいですよね。
では、ニキビの原因でもある皮脂の過剰分泌を抑えるようなチョコや、皮脂の分泌を抑える方法を紹介しましょう。
高カカオチョコを食べる

チョコを食べてニキビができる原因のひとつは、糖質が多く含まれていることです。
そのため、糖質の含有量が比較的少ない高カカオチョコは、通常のチョコレートを食べるよりも、肌が荒れにくいといわれています。
高カカオ(5.0g当たり) | 72% | 95% |
エネルギー | 約28カロリー | 約31カロリー |
ポリフェノール | 約127㎎ | 約174㎎ |
糖質 | 約1.6g | 約0.6g |
脂質 | 約2.0g | 約2.6g |
高カカオの場合、低糖質ですが高脂質でもあります。
低糖質はおすすめですが、糖質が高いことには気を付けないといけません。
また、高カカオチョコには、肌のくすみやシワを防ぐカカオポリフェノールも多く含んでいます。
ただし、脂質が普通のチョコよりも多く、苦味が強い特徴があります。
高カカオなチョコの中でもおすすめなのは、カカオ70%以上のチョコです。
苦みも少なく、糖質も抑えられています。

ビタミンB6・ビタミンB2を積極的に摂取する
ニキビは皮脂が過剰に分泌されることでできやすくなります。
ニキビの予防には、皮脂の過剰分泌を抑える作用を持つビタミンB6・ビタミンB2を摂ると効果が期待できるでしょう。
ビタミンB6を多く含む食品 | ビタミンB2を多く含む食品 |
赤身肉、かつお、まぐろ、牛乳、納豆、焼きのり、乾燥酵母、全粒粉シリアル、 豆類など。 | レバー、うなぎ、ブリ、納豆、牛乳。キノコ類、ナッツ類にも豊富に含まれる。 |
ビタミンB6には、皮脂の過剰分泌を抑える作用に加え、糖質そのものも分解する作用があります。
チョコだけではなく、糖質を多く含む物を食べすぎた際にも、意識的に摂るようにするとよいでしょう。
ビタミンB2は水溶性のビタミンで、脂質や糖質、タンパク質の代謝、エネルギー産生をしてくれます。
タンパク質の吸収率が上がることで、肌の再生力・コラーゲン生成力が向上し、ニキビの改善効果も期待できます。
チョコの過剰摂取に関係なく、肌荒れが頻繁に起こりやすい方は、ビタミンB2が不足している可能性もあるので積極的に摂取しましょう。

普段から糖質・脂質を摂りすぎない

チョコなどのお菓子以外にも、食事で糖質・脂質を摂りすぎると皮脂の過剰分泌を引き起こし、ニキビの原因となります。
もちろん、普段から糖質・脂質の多い食事をしていると、少量のチョコでもニキビができやすくなるので、チョコを食べた日は、糖質や脂質の多い食べ物は避けるなど、1日の中で糖質と脂質の摂取量を調節しましょう。
ストレスを溜めない・ストレス解消をする
ストレスがたまることでも、ニキビはできやすくなります。
ストレスを感じることで自立神経が乱れると、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を促す男性ホルモンが増加します。
できるだけ、自律神経の乱れを少なくする、皮脂の過剰分泌を抑えるために、以下の方法でストレスの解消を心がけましょう。
- 質の良い睡眠を心がける
- 腸内環境を整える
- 日光を浴びながら運動する
- 自分の好きなことや趣味に没頭する
- 湯船につかる習慣をつける
チョコが原因でニキビができる?は間違い

上述であったように、「チョコを食べる=ニキビができる」ではなく、チョコのような糖質・脂質の多い食品を摂取して、皮脂の過剰分泌がおこることで、毛穴の詰まりが生じたときにニキビができるのです。
少量のチョコ摂取には、ストレス解消やアンチエイジング効果なども期待されています。
主な効果を紹介していきましょう。
動脈硬化予防
また、チョコに含まれるポリフェノールには、LDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぐ抗酸化作用や、血管を広げる効果で高血圧の予防や、動脈硬化の予防が期待できます。
血流が正常であれば、肌へも酸素がいきわたり、ニキビができても新陳代謝も活発になり、回復が早くなります。
ニキビの原因でもあるアレルゲンも抑制
カカオポリフェノールには、アレルゲンに対して抗体がつくられるのを防ぎ、肥満細胞からヒスタミンが放出されるのを抑制し、アレルギーの発症や悪化を防ぐ効果が期待できます。
季節性アレルギー予防にも高カカオのチョコは効果が期待できます。

記憶力や認知機能への効果も期待
チョコレートに含まれる、カカオポリフェノールやテオブロミン、ブドウ糖などの成分が、記憶力や認知機能への効果も期待ができると考えられています。
なかでもテオブロミンは、カフェインの一種で、記憶力や集中力を高めたりやる気を出したり、ストレスを軽減する効果が期待できると注目の成分です。
チョコは適度に摂取すればニキビの原因にはならない(まとめ)
チョコの食べすぎは、ニキビの原因になりますが、ニキビはほかにもさまざまな要因で発生します。
チョコだけが原因とは限りません。
また、適量のチョコや、高カカオのチョコはニキビを治す効果も期待できることがわかりました。
ぜひ、今回の結果を参考においしくチョコを食べて美肌もキープしましょう。