生肉や生魚を調理する上でとても役に立つブライン液ですが、使用する際にデメリットがあるので注意が必要です。
ここではブライン液のデメリットと漬け込み方を徹底解説します。
是非参考にしてみてください。
ブライン液にはデメリットがある
水と塩と砂糖があれば誰でも簡単に作れるブライン液ですが、3つのデメリットが存在します。
ブライン液を使うことで、思っていた仕上がりにならなくなってしまうことも!
ブライン液を使用する際は、この3つのデメリットを頭に入れて使用しましょう。
①ブライン液の再利用ができない
ブライン液は、水と砂糖と塩を混ぜたものと、柔らかくジューシーにしたい生の食材を入れることで効果を発揮します。
そのため、生の肉や魚を入れたブライン液を再利用して使うことは衛生上とても危険です。
最低でも4時間漬けておくことが推奨されているので、1度使った後にもう一度使うとなると雑菌が繁殖している可能性が非常に高いので、再利用が出来ません。
別の機会にブライン液を使用する際には、もう一度新しい袋と新しいブライン液で漬け込みましょう。
②時間がかかる
ブライン液は長時間漬け込むことで、より効果を発揮できます。
生の鶏肉であれば、最低でも2時間〜一晩漬け込むと焼いてもしっとり美味しく食べることができます。
そのため、そのまま食材を使う際と違って事前の準備に時間を要すためすぐに調理に取り掛かることが出来ません。
時間のある日であればブライン液を利用することは容易ですが、忙しい時にすぐに調理を始められないと困りますよね。
ブライン液を短時間だけ漬け込みたいという方は、食材を細かく切ったりして吸収できる面積を増やすことで、短時間で効果的に漬け込むことができます。
③焦げやすくなる
ブライン液には砂糖と塩が同じ量で入っています。
砂糖を入れる理由は、塩を吸収しすぎて塩辛い味付けになってしまわないようにするためです。
ですが、砂糖がついた食材はそのまま食材を焼いたときよりも焦げやすくなってしまいます。
また、オーブンで焼く際にはいつもよりもっと焦げやすくなってしまうので調理時間の変更が必要です。
ローストやオーブン料理でブライン液を使用する際には、より注意が必要になってきます。
ブライン液を使用する際のメリット
ブライン液を使用する際のメリットは3つあります。
ブライン液を使用するだけで大きなメリットが生まれるのはうれしいですよね!
①しっとり柔らかくなる
ブライン液は水と塩と砂糖で出来ています。
その3つがちょうどいい比率で合わさることで、鶏もも肉のようなぱさぱさとした食感のものでもしっとりとやわらかくなります。
いままではぱさぱさした食感であまり食べようと思えなかった食材でも、調理後でもしっとりやわらかいのであれば食べたくなるのではないでしょうか。
好き嫌いの多いお子様や、日々タンパク質を取るためにむね肉を食べている方もいらっしゃると思います。
そのような方でも、ブライン液を利用するといったひと手間で美味しく食べることができるので、ぜひ一度試してみてください。
②誰でもブライン液を作れる
ブライン液は水と塩と砂糖があれば誰でも簡単に作ることが出来ます。
この3つ以外の材料や手間は必要ありません。
誰でも簡単にブライン液を作ることができるので試しやすいですよね。
この手軽さから、日常的にブライン液を活用している方も多いようです。
③下味がつくのでそのまま調理できる
ブライン液の最大の特徴は「長時間ブライン液に漬ける」ということです。
この漬けている時間で塩と砂糖が食材に染み込み、下味がしっかりと付きます。
調理する食材やどのような料理にするかにも変わってきますが、下味がついていて損をすることはほぼありません。
スーパーで買った特売の食材を使っているのに、下味がしっかりしていてしっとりした食感になるので気軽に家で美味しいごはんを食べれるようになります。
ブライン液の役割とは?食材を生かした宅配弁当もご紹介!
ここまではメリット・デメリットをご紹介してきましたが、実際ブライン液が食材に与える効果はどのようなものがあるのでしょうか?
ブライン液に入っている各材料の役割を徹底解説します。
なぜブライン液に漬けるだけで多くの効果が生まれるのかを知り、有効的に活用しましょう。
水の役割
ブライン液は基本的に200ccの水を入れることが多いです。
水が食材に与える役割として一番大きいものは「食材をやわらかくする」働きだといえます。
鶏胸肉のように、タンパク質が多い食材は基本的に水分量が少ないことから調理後にはより水分量が失われてしまうというデメリットがあります。
水分量が増えれば、調理後に水分が抜けたとしても何もしていないものよりもしっとりやわらかく仕上がるという大きな役割を持ちます。
水はブライン液の最大のメリットと言えるでしょう。
塩の役割
塩が食材に与える役割とは、「旨味と水分を逃さない」役割が働くという点です。
食材に塩が入ると、食材の表面を塩でコーティングするようになります。
塩でコーティングされた食材は、調理している際に旨味を逃さない役割に変わるためより美味しく仕上がる要素の一つだと言えるでしょう。
また、塩は肉に入っている水分も閉じ込める効果があるため、しっとりとした食感にするために塩は欠かせません。
ですが塩の分量には注意が必要です。
塩がブライン液の中で5%を超えると浸透圧が発生し、逆に旨味と水分を逃してしまいます。
そのため、絶対に20:1:1の比率を守ってブライン液を作りましょう。
砂糖の役割
砂糖が食材に与える役割には、「食材の縮みを抑え、臭みを取る効果」があります。
砂糖には、食材の中のタンパク質と水分を結びつける力があり、2つが合わさると加熱しても食材が縮まらなかったり、固くなりすぎるのを防ぐことができます。
また、砂糖にも塩と同じように食材の中の水分が外に逃げにくくする働きがあるので、よりしっとりした仕上がりにする手助けをしてくれるのはうれしいですね。
生肉や生魚といった食材は臭みがあり、塩を多く入れて対応している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、砂糖には臭みを取り除く効果も期待できます。
塩と砂糖の2つが一緒に入っていると、食材が塩辛くなりすぎず臭みを取ることができるので、ちょうどいい味付けになります。
このように3つの材料が合わさって最大の効果を発揮しています。
食材の素材を生かしている宅配弁当:CHEF BOX
ブライン液を利用して、とてもおいしく調理できるのはわかったと思いますがどちらにせよブライン液を使って調理をしないといけません。
ブライン液には漬け込む時間があるので、毎日漬け込んでいる時間がない方も多いと思います。
そんな忙しい毎日でも美味しいごはんを食べたいですよね。
CHEF BOXは宅配弁当サービスです。
レストランで実際に使われている食材を使っており、ミシュラン経験シェフが考案したメニューの弁当を食べることができます。
忙しい毎日でも、レンジでチンするだけで美味しい弁当を食べることができるととても評判です!
是非活用してみてください!
ブライン液のデメリットを避けておいしく漬け込む方法
ブライン液のデメリットは、対策をすれば避けることができるものばかりです。
ここからは、ブライン液の漬け込み方をご説明します。
水 | 塩 | 砂糖 |
---|---|---|
100cc | 2.5g | 2.5g |
200cc | 5g | 5g |
400cc | 10g | 10g |
①20:1:1でブライン液をつくる
お水200ccの時のブライン液の漬け込み方をご説明します。
お水200cc、塩5g、砂糖5gを用意し、同じ袋に入れてよ混ぜてください。
これでブライン液の完成です。
この後に冷蔵庫に入れて食材を漬けるので、口を縛れるサイズの袋かジップロックなどの口が閉じる袋を使うとやりやすいと思います。
②生肉にフォークで穴を開ける
次に生肉にフォークで穴を開けます。
薄切りの肉は穴を開ける必要はありませんが、時短にしたい方や塊の肉を使う際にはフォークで穴を開けるとより効果的です。
③1時間~一晩冷蔵庫に入れる
肉を袋に入れる際には、袋の中の空気を抜いて口を閉めましょう。
空気を抜くことでより効果的に漬け込む事ができます。
漬け込む目安の時間は下の通りになります。
是非参考にしてみてください。
- 小さく切った鶏肉:1~2時間程度
- 鶏胸肉:1~4時間程度
- 豚肉:1~4時間
- 豚の塊肉:一晩
- 牛肉:1~2時間
④袋から出した生肉をそのまま調理
目安の時間を漬け込むことが出来たら、いよいよ調理ができます。
下味がついている状態なので、このまま焼いてもらって構いません。
ブライン液に漬け込んだ生肉は水分量が多いため、常温で保存すると傷みやすくなります。
ブライン液から出した後はすぐに使用するか、冷蔵庫で保管しましょう。
まとめ:ブライン液を使ってより美味しく食事をしよう
今回はブライン液のデメリットと漬け込み方をご紹介しました。
メリットも大きいですが、デメリットも認識してブライン液を使用しましょう。
特売の肉や水分量の低い肉を購入した際に、是非活用してみてください!
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